かまいたちの夜x3

 戻る
 

 完全ネタバレなので読む際はご注意下さいませ 


かまいたちの夜x3

今現在の総プレイ時間6時間54分、ナニを書いてもネタバレになりそうなので…以下はネタバレ込みでの感想という事で。
とりあえず黒コートの男が誰なのかの特定画面には行けておらず、個人的にも誰なのかまだ予想すら出来ない感じで、
共犯者が春子というのを特定したトコまで進めました、食堂で俊夫が隠し通路発見して啓子が推理するアレですね。
EDは啓子のギャグENDから殺される系の死亡ENDまで幾つか見て、今のトコロは一応春子の特定で手詰まりに、という。
細かい感想に関しては後述で記すとして、まずは個人的に感じた良し悪しの点を適当に列挙していってみようかと。
良い点
・発売前に雑誌等のインタビューで言っていたように、酷評されていた2と違い1の頃の雰囲気に戻っている。
・2と違って無駄にしつこい解説や紹介…2で言うところの風切り鎌や陰陽底蟲村に代表されるような講釈垂れが無い。
・本作の売りなので当然なものの、透がAの行動を取ったら俊夫視点でも透はAの行動を取るので展開がガラリと変わる。
・その結果、全く違うシナリオ展開が発生する為、普通に奥が深い、フローチャートの廃止も個人的には非常に好印象。
・今回は他の○○編がピンクのしおり以外は無いっぽいので当然かもしれませんが、やけにボリュームがある。
・目が慣れただけかもしれませんが、2と違って背景と文字の兼ね合いで目がそんなに疲れなくなった。
・正直薄いの極みだった啓子が主役の一人に抜擢されてる為、3まで作品が進んでようやくキャラが立った。
・要所要所で必ず犯人特定の選択肢が登場した2と違い、今回は1同様そんな簡単に犯人特定ポイントに到達出来ない。
・1の曲が中心として使用され、2の曲も上手い具合に使用されてるので非常に聞き心地がイイ、2とは大違い。
・カップラーメンください。
悪い点
・香山視点のテキストだけ異常にあっさりしてる為、最初にプレイする関係上「まさか今回もクソ…」と懸念してしまう。
・啓子視点だと可奈子の出番は流石に多いものの、透や俊夫視点だと出番が極端に少ない為やたら印象が薄い。
・可奈子と付き合ってる関係上、今回の美樹本は可奈子を中心に行動してるので2のようなふてぶてしさが無くなってる。
・主役でないのと真理や春子を除いた残り二名の美樹本と可奈子、やはり煽りを食ってかこの二人だけ若干薄さが強い。
・別に悪いわけではないんですが、共犯者の春子だけ露骨に怪しい言動が多い、マスターキー関連の選択肢とか。
今のトコロはこんな感じかなーと、実際問題悪い点に関しても、一つ目に挙げた香山視点のテキストが弱い事を除けば
他はそこまで問題のある内容ではないので、今のところ久々に…かまいたちシリーズがどうのを抜きにしても良作です。
ただ惜しむらくは、1のペンションと違って2同様に三日月館を使用してる為、まず舞台が広いじゃないですか。
1は狭いペンションで次々と人が殺されていって、SFCの容量の関係もあったかとは思うんですが展開が良い意味で早く
テンポが良い、かつ香山を地下室に監禁して以降の展開は常に死と隣り合わせの緊迫した展開が繰り広げられる為、
緊張感という意味では半端じゃなかったじゃないですか、全てが…言わばパスルのピースが完璧にハマってたので、
そんな神ゲーの1と比べると、この3も面白いのは面白いんですがやはり緊張感が1程ではないので、あと一歩、かなと。
その反面、1と違って今回のザッピングによるシナリオの広がりはホント感心させられる凄さなので、完成度という意味では
群を抜いて凄いですし、すぐ死んでしまうものの一階が水没して以降の展開は1の後半レベルの緊張感があるので、
久々にキたなという感じでした、仮に1を100点として2を50点とするならば、今回の3は90点やな、という感じに。
 とりあえず現状で予想する犯人について
犯人関連で良いなと思ったのは、まだ黒コートの男を特定してないのに語るのもナンなんですが、主人公が四人、
他のメンツは、真理、美樹本、春子、可奈子、の四人、春子は共犯なので除外して考えると、香山と美樹本は殺害される。
可奈子と啓子は首吊り、透と俊夫は犯人に殺される展開有り、真理は透の目の前で犯人に殺される展開有り。
一応全員「死ぬ」展開になってるじゃないですか、1の美樹本と違って「心臓の音を聞いていない」の描写が無い…まぁ、
今回は心臓や脈の確認は無いものの、香山は殴られる、美樹本は胸を鎌で刺される、春子は喉を掻っ切られて殺される、
透と俊夫と真理は犯人に直接殺されるので除外、啓子視点でプレイすれば確認出来るように啓子は自分で自殺。
現状、俺がプレイしてる限りだと可奈子だけが「自殺するシーン」もなければ「殺されるシーン」もないので微妙ですが、
単純に犯人を消去法で特定し辛い展開になってるのが今回は何よりも良いなと思いました。
勿論、透が「アンタ…生きてたのか…」みたいなセリフを呟いて殺される展開があったので、この時点の消去法で考えると、
生きてる俊夫は除外、目の前で刺された真理も除外、この時は発見してない春子も除外、際どいもののタイムチャートを、
仮に「タイムチャートがプレイヤーを心理的に欺いてないと断定すれば」自殺した啓子も除外。
なので共犯者が春子というのは確定で、香山を殺すのは計画通りだったわけなので、実行犯は美樹本か可奈子、
この二人のうちのどちらかという事になるわけですが…まぁ、やっぱり可能性で言えば美樹本がひたすら怪しいでしょうか。
胸に鎌が刺さってたので流石に死亡確定でしょうけども、透自身が香山の脈を取って死亡を確認したのとは違って、
俊夫も真理も美樹本の死亡は確認せず、抱きついた可奈子も確認はとらず「春子がそっと可奈子を美樹本から引き離す」
という展開、しつこくも鎌が刺さってるので死亡は確定でしょうが、首吊り自殺は息が出来ないので確実に死ぬものの、
「100%死亡してる」と断定出来ない美樹本はやっぱり怪しいかなーと、春子だけ捕まえる食堂からのEDは、この時の
展開のみ「春子が何らかの理由でマジに美樹本を殺した」にすれば、真理的にプレイヤーを欺けるしなー、とも。
あとはまぁ、透達が香山の部屋へ向かう時、意味ありげに二階から一階を覗く美樹本の映像、ある種お約束とも言うべき、
「1で犯人を担当した男が完結作の3でも再び犯人を務める」というのも良い意味でお約束かなーと。
今回は「廊下を歩いてくる誰か」を「犯人か真理か?」と悩む透のように、所々で1と同じ展開が用意されてますし。
まぁ、悪い意味で「アンタ…生きてたのか…」が「遺体が発見されてない村上」という超展開の恐れも当然ありますが。
というわけで3、今のところはホント凄い楽しませて頂いてます、SFC版1の発売当時はまだ小学生で、チンケな脳味噌で
必死こいて色々考えてたんですが、この3も1同様、色々必死に考える楽しさが用意されていますし、何よりプレイしてて
ホント普通に面白いので、間抜けな感想で恐縮ですが非常に素晴らしい作品やなーと、犯人特定後にまた感想書きます。



かまいたちの夜x3

総プレイ時間19時間ジャストにてようやく真相編クリアしました、今のところ完が当然一つで、終は46個。
終に関しては先の展開を見たいが為に敢えて放置した部分もあるので…まぁ、大体50個ぐらいの状態なのではないかと。
とりあえず「真相編をクリアしてピンクのしおりになった」という状態で、まだピンクのしおりになって進めるようになった
新シナリオは一切触ってないんですけども、一応本編をクリアしたわけなので真相編の感想を書いてみようかなと。
 真相編
まずは犯人についてなんですけども、正直個人的な意見で言えば「うーん…」という感じでした、1…は2以降ゲーム内で
起こった出来事にされてしまってるのでともかくとしても、2の設定も上手い具合に組み込んでいたのは、流石我孫子さんは
レベルが違うなと思わせてくれましたし、今回は1や2と違い多種多様なバッドエンドにも、さりげなく色んなヒントが
散りばめられているのでプレイヤーが「徐々に真相に近付く推理を立てれる」という、言うなれば任天堂の神バランスに
酷似した完璧な脚本バランスだったりで、シナリオ的には流石に神ゲーの1には及ばずも非常に面白かったんですけども、
やっぱり「犯人が春子と村上」だったのが個人的には色んな意味で残念だったなーと。
言わばこの二人が犯人なのは、2で「招待客として来なかった今日子が犯人」だったのとネタ的に被ってしまってますし、
「死んだと思っていた村上が犯人」なのは王道ながらも良いものの、逆に「またそういう外野キャラが犯人かよ…」という
結果になってしまってるのが微妙ですよね、結局透達の知人に犯人は出ず、それどころか誰も死なないというオチ。
まぁ誰も死なないという点に関しては置いておくとしても、2だと1の設定が全て無かった事になってるので、とどのつまり
ある意味では全て新キャラ状態じゃないですか、なので今日子が犯人という設定もまぁ許せるものの、結局3になっても
同じ手法で「2に出てなかった春子がそもそもの原因」だとか「後付けなので当然ながら2で伏線を貼ってない村上が犯人」
という結果だったのも正直微妙やなーと、確かに透達の中から犯人を作るのは展開的に難しいかもしれませんが、
結局…春子にせよ村上にせよ、知人ではあるもののプレイヤーからすればもはや「完全な外部犯」じゃないですか。
春子は香山と離婚してるので激昂してる可能性もあるものの2で設定が一新されてるのである意味読めない。
村上は結果的に今日子を救えなかった透達を皆殺しにする為の逆恨みかと思いきや後付け設定の山小屋の地下に避難、
更に後付け設定の「実は春子と以前に知り合っていた」という展開が来て「実は更に後付け設定で財宝を狙ってた」と。
ソレが微妙だったかなと、しつこくも展開自体やテキスト周りの良さは流石は我孫子さんとも言うべきモノだったんですが。
ただ設定が非常に練られてるのは感心しました、よくもあれだけ微妙だった2の設定をここまで上手く昇華出来たなーと。
そんな感じで犯人に関しては然したる感想も無いんですが、むしろ多種多様なバッドエンドにこそ真髄があったなと。
1のバッドエンドを彷彿とさせるような「廊下の向こうから来るのは犯人かそうでないか?」といった階段を上がる真理、
「真理の部屋に鍵をかけて籠もっているとノブがガチャガチャ回される」といった雪山遭難後の透達の状況、
厳密には微妙に異なるものの「目の前に居る相手が凶器を持っていた為に犯人と思い殺してしまう透と俊夫」並びに、
「真理に殺される透」がサバイバルゲームで真理にストックで刺し殺される透を思い起こさせたりと、非常に良好。
他だと館内に水が流れ込んでからの展開はスピード感があって良かったですし、個人的な事を言えば俊夫のEDでNo.57、
「光に向かって泳いだ」の際にかまいたちのメインテーマとも言うべき…SFC版やPS版で名前入力時に流れているあの曲、
あの曲が流れるこのバッドエンドが好印象かなーと、ED以外だと「カップラーメンください」と「可奈子ー!」が最高。
香山による悪霊退治は…まぁこの辺りはむしろ笑いを突き詰めた内容だったので素直に「面白かった」です。
えー、他のシナリオに関する感想はまた後日各個クリア後にでも書くとして、この真相編は結構良い感じでした。
犯人自体は正直残念だったものの、1を神ゲーと崇める者としては2の楽しみを当時非常に心待ちにしていたものの、俺も
数多のプレイヤー同様2のあまりに酷い出来に愕然としたクチなので、3で再び我孫子さんが担当してくれて良かったです。
主人公を透に限定せず多人数視点にしたのも良好、おかげで透の異常性が俊夫や啓子によって明らかになりましたし、
啓子の腹黒い性格や状況を全く理解していない良い意味での自己中心的性格も面白かったりと、普通に楽しめました。
強いて言えば、やっぱり1も2も透が主人公で真相を導き出したわけなので、主人公三名によるザッピングで春子と村上を
追い詰めるのは良いものの、真相に関する推理だけは透のみが担当してほしかったかなーと。
流れとしては、透がマスターキーの謎を破って春子を特定→俊夫がその裏に隠された事実を推理して村上を特定、という
感じじゃないですか、啓子は叫ぶかどうかなので推理に関しては除外という事で、話を聞いてないのはひたすら良好。
その為、結果的に印象に残るのが「透に解けなかった謎を解き」「全ての事件の真相も突き止めた」「俊夫」になるので、
根本的に真相編は「みどりを救う俊夫」が表の主役であり「夏美の供養と伊右衛門の呪縛に囚われた人々を解放した」
香山が裏の主役なので、透は相変わらず良いキャラをしてるもののインパクトに欠けてしまってたじゃないですか。
啓子は無駄に濃いキャラだった事が判明したのでアクが強いのの、結果的に透に…本編での見せ場が減ってしまった、
というのが個人的には残念だったかなと、最後の最後で俊夫と香山がイイトコを持って行っただけに余計そう思います。
けどまぁアレです、多少の不満が無い事も無いですが、ホント面白かったです、他のシナリオも楽しみにして後日プレイを。



かまいたちの夜x3

総プレイ時間25時間も要してようやく金のしおりにしました、したのかしてしまったのか表現に困るところですがクリア。
ただ時間的な事を言えば恐らく25時間もかかってないです、何となく最初から最後まで読みたくなったので透視点で
ハーバーのトコから「アンタ…なんで生きてるんだ」までを、初回プレイのを除いて二回も何故か読んだり、完へ至るまでの
テキストも何故かわざわざ二回読み直したので…まぁ、どれだけ時間がかかっても20時間あれば金のしおりになる気が。
 番外編
ピンクのしおりで登場する番外編の感想なんですが、最初こそ「またエロ系かよ…」と萎えたものの、しつこくも流石は
我孫子さんというべきか、良い意味でハメを外しまくったテキストに笑わせて頂きました。
俊夫の「行くよ。俺はもう後悔したくないんだ」に始まり美樹本の「“持たずに入る”派か…男らしいな」
極めつけは透の「彼女は、一体どのビーチボールで遊ぼうといっているのだ?」と、ひたすらテキストが良すぎました。
内容的にも2のように下品なエロではなく何と言うんでしょう…俺の表現の方が下品で我ながら非常に恐縮なんですが、
2がモロなエロさに対して、今回のエロさは透達も遭遇した罠の「竹藪の中にエロ本が落ちている」という、言わば思春期の
少年達が無駄にドキドキするのと同様…分かりやすく言えば2はヤりたくなるエロさに対して、3は勃起するエロさ。
何か文字にすると対して差は無いような気がしますし、何故俺はわざわざそんな事を書いてるのか分かりませんが、絵や
文章は確かに「ちょっとやりすぎのような気が…」とも思うものの、少年誌に掲載されるような健全なお色気レベルで
展開され、尚且つ笑いの比重が大きかったのが何よりも面白かったです、エロより笑いが上位に来てたのが良かった。
また2の批判になって恐縮なんですが、2は「怖さと気持ち悪さを履き違えてる」だけでなく、エロに関しても「ただのエロ」
なんですよね、男性諸氏の皆様にとってはソレでいいのかもしれませんが「だからなんやねん?」という内容なんですよね。
まぁそんなエロ談義は心底どうでも良くてですね、番外編は意外に面白かったです、シリーズで描かれてきたピンクの
しおりで登場するエロ方面だと、1が全裸になる可奈子、2が官能編、3が番外編、この3の番外編が一番面白かったです。
 犯人編
それで、ちょっとEDリストを逐一チェックしてたわけではないので何とも言えないんですが、黒?青?紺?TVの色合いに
よって変色するので何とも言えないんですが、まぁ二個目のしおりで追加される「犯人編」が予想外に良かったです。
腹黒い啓子が実は途中から殺人犯になっていたというのも面白かったですし、言われてみれば確かに本編中で一部
啓子の行動が「飛ばされてる部分」がありましたし、可奈子と啓子の自殺に関してもああすれば死なずにすむわけなので、
ちょっと普通に感心しました、啓子が病んでるレベルで可奈子を愛してるから透達を平気で殺すというのも、良いかどうかは
別にして今回の腹黒い啓子なら正直ありえますし、個人的にも何かしら啓子の腹黒さを引き出す展開が欲しかっただけに、
この犯人編は面白かったなと、出来れば真相編の中盤からの引継ぎではなく啓子単体での犯人編が見たかったですが。
 全体的な感想
で、EDを全て埋めると金のしおりになり、真相編の完の後にちょっとした後日談が追加されて本作は完全終了。
んー、正直昨日真相編をクリアした際の感想を書いた時点では「本作は良い感じ」と思えたものの、実際全てのEDを埋めて
しおりを金色にした今の感想はというと「2よりはイイけど正直物足りない」というのが本音かなと。
本体価格が2より抑えられてますし、何よりこの3をプレイした方は誰しも「明らかに2より金がかかってない」と様々な
箇所で思う事でしょうけども、そんな「安い」とか「金がかかってない」とかはどうでもいいんですよ、安いのはイイんですが。
啓子の犯人編があるものの、実際は真相編と番外編の二編のみじゃないですか、今回はザッピングで展開が多種多様に
枝分かれしていくので真相編のボリュームがあるとはいえ、基本的に二編のみ、コレが普通に物足りなかったなーと。
勿論、2みたいにシナリオ数こそ多いものの大半が…言葉が汚くて申し訳ない限りですがクソなモノばかりよりかは、
今回のように二編のみでどちらも満足の行く仕上がり、という結果の方が嬉しいものの、SFCで発売された1ですら本編の
殺人編以外に幽霊編とスパイ編があったわけなので、やはりファン心理としては「最低でも三編は欲しいな」と。
まぁ、真相編での美樹本死亡後は1のサバイバルゲームに通じるモノがあったので個人的には非常に満足なんですが、
2のEDを埋めるのはもはや作業だったものの、一応埋め終わった時は「やっと終わった…」というある種の達成感が
確かに存在したんですが、今回は全て埋めてしおりが金になっても「え、まさかマジで…コレでもぅ全部終わりなん?」
という肩透かし感が強かったので、ソコを何とかしてほしかったなーと、面白いからこそ残念に思う気持ちが強く。
文句を言っても仕方無いですし、結局他シナリオがあっても微妙だった場合は「やっぱり無い方が良かった」という感想に
留まる事になりますので…世の中にはサクラ大戦4のように酷い完結作もあるので、ソレを考えれば良かったですか。
 こんなのが欲しかった
・折角の完結編で多人数視点だったわけなので、出来ればようやくの透が犯人というシナリオが欲しかった。
・啓子が犯人で上手い具合に隠してたものの、出来れば主人公四人の中に「○○編」の犯人を飾る人物が欲しかった。
・伊右衛門の呪いでこんな残虐な事を、とかセコイ理由は使わず、ちゃんと明確な本人の意志による犯人が欲しかった。
・シリーズの伝統なので、就職だけでなく「彷徨った挙句何故かシュプールに辿り着く」という雪山遭難エンドが欲しかった。
・本編である真相編で、真理、可奈子、美樹本、の三名が1や2に比べると薄い、特に美樹本は大人しくなりすぎ。
・1のサバイバルゲームで犯人を「春子」と入力した時の個別エンドのような「犯人名入力」による個別エンドが欲しかった。
・ザッピングは確かに面白かったものの、そのせいで連携バッドが多かったので、出来れば別個のバッドが欲しかった。
・ネットの普及でネタバレは蔓延しまくりなものの、1の「ここでリセットを押せ」みたいなのが欲しかった。
・2で三日月島を出してしまった以上不可能なんですが、やっぱり1のシュプールのように狭い空間で事件発生を。
 残された謎
色々あるでしょうし、細かい事を言い出せば「じゃあアレは何故ああなったのか?」など色々あると思うんですけど、
とりあえず根本的な問題であり、尚且つ一番の問題として「何故シュプールの地下に三日月館の鍵があったのか?」という
問題でしょうか、単純に俺が阿呆で文章を読み解けてなかった場合は別ですけど、アレほんまなんであったんでしょうか。
確かにキヨは湖の横にある小屋から流され三日月館の地下へ辿り着いたわけなので、実際問題三日月館の地下の鍵を、
たまたま今日子がシュプールの地下に置いておいて、それが…まぁ地震でもいいですし、ワインの場所を移動させた
際に地面へ落ちてしまったとかでもいいですけど、純粋にたまたま今日子が保管してただけ、という可能性も無い事は
無いですけど、物語の根本に関わる事ですから「何故シュプールの地下にあったのか?」は描いてほしかったなと。
あとコレは「謎」というよりもテキスト上の問題なんですけども、確かにプレイヤーを欺く為にそういうセリフ回しに
する必要があったというのは分かるんですが、透が黒コートの人物を見て「アンタ…生きてたのか」と言うセリフ。
既にこの時点で村上は殺されていて中身は啓子になってるわけですが、コレはほんま、村上なら透が「アンタ」と、
そう呼称するのはおかしくないものの、啓子なら直前に自殺死体を見ていても「け…啓子ちゃん…?」になるはずなので、
しつこくもココで啓子の名前を呼んでしまうのとプレイヤーに啓子とバレてしまうものの、それでも透が啓子相手に、
「アンタ」は無いので、このセリフだけ何とかならなかったのかなーと、せめて「君」に、そら「君」やと女と分かるものの。
 シリーズ三作品を通しての感想
まぁ感想と言っても誰しも同じように「1は良かった、2は酷い、3は設定面で頑張って繋げてるので良し悪しは別に凄い」
というモノしか出てこないんですが、やっぱり個人的には、当たり前かもしれませんけど1が一番良かったです。
初めて2の画像を見た時は心底凄いと思いましたし、影絵が動きまくるのも単純に「すげー」とも思いました。
ただ強いて難点があるとすれば、内容がかなり酷かったというのを抜きに、1の質素な影絵と違って2と3のは水っぽいと
いうか、鮮やかじゃないですか、コレはもぅ人それぞれの好き好きなのでアレなんですけども、個人的には1の影絵の方が
色的にも絵的にも好きだったので、「背景画像の凄さ」は2に軍配が上がるものの、人物の影絵があまり好きになれず、
やっぱり未だに2より1の影絵の方が好きだったりします、背景も2の方が凄いものの「好き」なのはやっぱり1。
曲も当然1…全てにおいてSFC版の1が一番良かったので、初っ端の1が凄すぎたのがそもそもの失敗だった印象。
勿論1も完璧なだけでなく、結局OL三人組は…スパイ編でのエロ可奈子は印象に残るものの、それ以外のシナリオでは
特にコレといった個性も発揮しなかったり、若干残念な部分もあったものの、1はひたすら完璧だったんですよね。
当時小学生で鮮烈に記憶に焼き付いたというのも当然あるんですが、今回3が発売する前に1を再プレイしてみたところ、
やっぱり1は今プレイしても面白いんですよね、2は惰性でしたし、3は面白いものの時間を置いてもう一度やる程ではない、
そんな中で1はいつプレイしても色褪せない良さを放ってるので、ありがちな纏めで恐縮ですが、ホント、1は神ゲーでした。


inserted by FC2 system