NANA

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NANA   第27話 「気まぐれで勝手な男」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

時折微妙な作画になってしまってたのが残念…というか、顔のアップの時に限って微妙な作画だったのがちょっとなーと。
全体的に相変わらず作画レベルは高いので問題無いんですが、せめてアップぐらいは綺麗に統一してもらいたいトコロ。
今回は久々に劇中でroseが聞けたのでかなり良い感じでした、ある意味当然なんですが、やっぱりアップテンポのroseは
カッコエエなーと、人それぞれ好みがあるので一概にどうとは言えませんけども、個人的にはやっぱりOPと言えばrose。
 シンのレイラに対する見方
「…こうして見ると、あんまり似てないな…」良子を見ながらシンがそう呟いてましたが、良子は髪型とか顔の雰囲気とか、
性格以外の面がレイラに酷似してるので、つまりこんなセリフが出るという事は、シンはレイラが良子に似てたから他の
女性と違い多少は気にかけてた、とかそういう事なんでしょうか、流石にそれだけという事は無いでしょうけども。
「天使を悪魔に育てちゃった…」という良子のセリフから考えても、最初にシンにそういう事をしたのは良子で、良子との
付き合いが一番長いでしょうからシンも良子の事は多少以上に好きでしょうし、その良子と似てたからレイラにも、と。
 巧の凶行
昔の巧は結構荒れてて、直樹曰く「中学の時なんて校舎の窓ガラス、アイツのせいで全部無かったし」との事ですが、
確かに窓ガラス全壊は色んな意味で酷いものの、正直、やっぱりどうもベタな設定にしか思えないのが微妙かなーと。
しつこくも人それぞれ感じ方は違うので一概にどうとは言えないんですが、巧がやったというこの中学の窓ガラス全壊。
それならウチの中学も夏休み明けの二学期、新校舎がようやく完成し二学期から三年生はその校舎を使う、という手筈に
なってたのに同学年の所謂不良によって新校舎の窓が全て破壊されていたり、他にも便器は破壊するわ休み時間授業中
所構わず暴力は奮うわ教師はビビって何もしないどころか一年の時の教師は全員辞めるわ、挙句に校舎の三階から人を
突き落としたりイジメで死亡者が出たりと、そういう笑えない中学時代を過ごした者としては…まぁ、流石にこればかりは
悪い意味でウチの中学が特殊すぎたんでしょうけども、少なくともそれぐらいエグイ状況で「昔の○○はエグかった」と
振り返れる「荒れてた」だと思うので、どうも本作はトラネス関係で特に「安っぽいベタな設定」が目立つ印象が強いです。
 ナナとハチの考え方の違い
トラネスのオフは二週間もあったのに、一向に連絡を寄越さない巧、そんな状況にハチは「あたしも連絡してないし」
と言うとナナは「なんでしてないの?毎日ガンガンメールでも送りつけて、アピールした方がいいよ」と反論。
その後は「こっちから連絡して無視されてもヤだし」「仕事始まったら、余計連絡つかなくなるかもよ」と続き、ハチは、
「うん、いいのもう、それならそれで」という言葉で締め括り、ナナとヤスの会話の後に「そんな周りに言われて仕方無く
会いに来られても別に嬉しくないし!あたしはほんと大丈夫だから心配しないで!」で終了。
こればっかりは難しい問題ですよね、相手が巧というのを抜きにしても、二週間も連絡してこないというのは、良くも悪くも
余程の事なので、そんな状況でハチが言うように「連絡しても返事が無い」と色んな意味で嫌ですし、かといってナナが
言うようにメールなり電話なりしまくってようやく連絡が付いても…勿論コッチはそれだけ相手に会いたい、という気持ちが
あるので間違ってはいないんですが、そこまでして相手からのレスポンスがあっても、それはやっぱりハチの言うように、
「そこまでしてようやく返事がある」というのは流石に嬉しくないので、色んな意味で難しいところやなーと。
まぁ結論から言えば、相手が巧な以上どうしようもないんですが、やっぱり携帯も持たず旅行に出かけた巧が悪いかなと。
 巧の異常な性格の悪さ
性格が悪いというよりも「空気を全く読めない」というニュアンスの方が正しいかもしれませんが、ハチがノブ…とは、
この時点ではまだ巧にも分かってなかったものの、ハチが誰かと一緒に帰ってて、その男に話しかけてるのは見れば
分かるでしょうに「奈々!」と空気を読まずに声をかけたり、相手の男がノブと分かると「なんだ、お前か」と明るく
声をかけ、ノブが毎晩送ってくれてるという事を知ると「そう、それはわざわざどーも」と軽く一言。
明らかにノブにケンカ売ってるというか「ハチと付き合ってるのはお前ではなく俺」という余裕が滲み出てるのが、
これがまた何ともムカつきますよね、ハチの事を唯一本名で奈々と呼ぶ辺りは偉いものの、何と言うか…ネチっこい。
 ノブに対して罪悪感を抱くハチ
帰りに巧と会ってしまい「じゃ、ありがとノブ…おやすみ…」と言うもノブは何も言わず帰り、そんなノブの様子を見て、
「最低だあたし…ズルイこと考えて、調子に乗って送ったりしてもらってるから、こんな事になるんだ…絶対めちゃめちゃ
傷つけた…どうしよう…もうスタジオにも行けないよ…合わす顔が無い…」と心底後悔してる旨の独白を見せるハチ。
が、そこまで後悔してるにも関わらず巧を部屋に上げて「もうこないでって、後戻り出来なくなる前に一言…でも、
そんな事あたしに言えるの?………言えないよ…」と独白、この辺りがハチらしいというか、無駄にリアルですよね。
冷静に考えれば「ハチは自分勝手すぎる」と思うかもしれませんけど、実際問題こういう状況になって、自業自得とはいえ
最初にハチが巧を受け入れたのに結局自分の都合で巧に「もう来るな」と、本人を目の前にして言えるかどうかと考えると、
当然そんな事は「言わなければいけない」としても、どうしても「そんな事を言うと少なからず相手は傷つく」とかの、
情やらの面で罪悪感が出て言えなくなってしまうじゃないですか、しつこくも最初に原因を作ったのがハチとしても。
普通の作品だと迷った挙句やっぱり相手を拒否してその展開は終了、という事が多いですけど、矢沢さんの作品の場合、
この辺りが非常にリアルなので個人的には良いなーと、男性視点で考えればハチの言動は苛立つだけなんでしょうが。
 愛に疑問を抱くノブ
「シン…男と女は…所詮欲望の対象物同士だろ?…愛なんかで…繋がれるのか?」というノブの問いに「………ごめん…
僕にも分からない…」と苦しそうに答えて部屋を後にするシン、まぁ結論から言えばノブの疑問の答えは「NO」ですよね。
感情や欲望がある以上、どうしても「相手が好き」というだけで満足出来る人なんてそうそう居ないでしょうし、
かといって、仮にノブ自身がハチと結ばれて、ハチが巧の事を嫌いになったとしても、それでもハチと巧が偶然であろうと
再会した場合、やっぱりノブはそんな光景を見てしまうと心にグサっと来るものがあるでしょうから、青臭い理想論の、
「相手が好きだから全て信用してるし何も望まない」なんてのは不可能だろうなと、というかまぁシンに聞くなよと。
 ハチの不安
美里と共にブラストのライブへ向かう電車の中で「今日ノブに会ったら…あたしはどんな顔をすればいいんだろう?
ノブはもう…あたしに笑いかけてくれないかもしれない…そう思うと泣きそうになった…ノブが作ったあの曲を…あの夜…
ナナが何を願って歌っていたのか…声を振り絞ってあたしの耳に届くように…今なら…分かるのに…」と独白するハチ。
ハチからすれば不安だとは思いますけど…勿論、ノブがどういう反応や態度をするかは分かりませんけど、個人的に、
巧と会ってる場面を見てしまった後になっても、それでも男性視点で考えれば、阿呆と思われるかもしれませんが、
例えどういう状況や経緯があろうと、実際ハチを目の前にしたら、やっぱり「好きな人にまた会えた」という嬉しさの
気持ちの方が間違いなく勝るので、ハチの懸念してる「笑いかけてくれるかどうか?」に関しては、間違いなくハチ相手に
笑顔を見せる、無意識にそうなると思うので…つまり、ノブも同じでやっぱりハチを見ると笑顔が出るんじゃないかなと。



NANA   第28話 「すれちがうハチとナナ」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

今回はラストの、曲が流れ出してからの展開が過去最高に神がかっていて強烈な余韻が素晴らしかったんですけども、
ちょっと前半パートが手を抜きすぎというか、ブラストを見に来た客の描写や淳子達に時間を割きすぎだったかなーと。
ブラストにはこれだけ熱狂的なファンが居る、淳子達はこんな風に考えて今はこういう事をやっている、というのも
見せておきたいというのは分かるんですが、ナナやハチ周りの展開が面白いだけに、そんな横道の描写よりも本筋をもっと
描いてほしいだけに…というかまぁ、早い話タイミングが悪かったかなーと、内容が良いだけに余計微妙に感じるという。
あ、あと今回は妙に「〜じゃん」といった具合に、東京弁が前面に押し出されたセリフが多かったのが気になりました。
ライブハウス前に溜まってた、恐らくは東京民だろうと思われる人はいいんですけど、東北から出向いたファンまで
余裕の東京弁というのはちょっとどうなのかなーと、別に東京弁がどうというつもりはないんですが、多すぎたなーと。
 寿司に釣られるシン
全員そこまで乗り気でもない表情でガイアミュージックのオッサンの話を聞いていたところ、おもむろにオッサンが、
「話が長くなりそうだ。どうだね、この後一緒に寿司でも」と言うと「!?やった!お寿司!」と寿司に釣られるシン。
別に感想があるわけでもないんですけど、シンがここまで露骨に感情を見せるシーンは珍しいので「お〜」と。
 自分を優先してくれず落ち込むハチ
ナナから電話がかかってくるも打ち上げに参加出来ないと言われ、すぐに美里と代わってくれるようナナに頼まれるハチ、
美里がナナからの電話を受けてるのを聞きながら「あたしは…?ねぇナナ…あたしは…?」と気分をひたすら沈め、
その後は「ナナが…ライブの度にひたむきに上京してくる美里ちゃんをあたしより大事にするのは当然で、あたしとの
約束よりレコード会社との話を優先するのも当然で、あたしとの暮らしよりレンと居る事を選ぶのも当然…全部納得はいく…
でも…それならあたしは…もう要らないじゃない…」と独白し落ち込むハチ。
コレはまぁ、ハチ自身が頭では理解してるように、ある意味仕方無いですよね、別に「大事にする」とか「優先順位」
というわけじゃないですけど、漫画がどうとかを抜きに、ハチみたいに「親友の支えが必要」とか、そういう状況の時に
限って必ずこういう事態になるんですよね、別にどちらを優先するというわけではないものの、何故かタイミングが合わず
ハチ側からすれば「自分は後回しにされてる」と思い込んでしまっても仕方無いような辛い状況に追い込まれる、と。
ラストでハチが「ナナを独り占めしたかったんじゃない…ナナに必要とされたかっただけなの…」と独白してて、ナナも
冷蔵庫の中を見てハチの気持ちが痛い程分かってたりと、お互いどういう状況で誰を必要としてるかは分かってるのに、
こういう状況になってしまう、というのが一番キツイですよね、タイミングが悪すぎる、という。
で、結局誰も側に居てくれないのでハチは巧の元に行き、かといってナナもハチが必要なのにブラストやバイトの時間が
噛み合わずハチと会う事すら困難になってくるので余計「巧はやめろ」とか言い出しにくくなると、描写がひたすら秀逸。
 鬼のようなメールを送るハチ
「知り合いが夏休みのあいだ居候する事になったので家にはこないでね 奈々」と巧にメールを送るハチ、鬼すぎる。
ハチはそのメールを見ながら普通に「これじゃあ夏休み終わるまで会えないって言ってるようなもんだな…まいっか、
また会えるかどうか自体疑問な男だし」と独白してましたけど…実際世の中の女性がこういうメールを送る時にどういう
気持ちで送るのかは分かりませんが、正直この文面はエグイにも程がありますよね。
言ってしまえばアレじゃないですか、はっきり言って「彼氏が出来たらもうメールするな」みたいなものじゃないですか。
「家にはこないでね」は無いやろうと、これだけ突き放したメールを貰ったら、そら巧も傷つきますよね。
実際は傷ついた風ではなく、居候が男性か女性か気になった、というだけで電話をしたようですけど、コレは正直酷い。
 ノブのハチに対する気持ち
「アンタも来る気なの?」ノブも一緒に来るのかというナナの問いに「行かねーよ、もうやめた、女は他にいくらでも居るし」
と返答するノブ…というか、これはつまり、やっぱり前回ハチと巧が帰り際に会ってたのがそれ程ショックだった、
つまりはそういう事なんでしょうか、ノブみたいに真面目な性格だと、正直あれぐらいの事でハチを諦めたり…というより
幻滅したりはしないと思うので、何となく微妙な展開というか、ノブっぽくないなーという気がしてなりませんが。
ハチの普段の態度を見てれば「悪女」だとか「巧が居ない時だけの代理彼氏として自分を見てる」なんて事はまず無い、
それぐらい分かるでしょうに、こんな態度を取るという事は…まぁ、前回シンへ「男と女は〜」の質問を投げかけたように、
やはり純粋に女性としてハチを好きすぎたから、巧とまた会ってるのを見て…勝手ながらハチにも幻滅した?
 冷蔵庫の中を見て涙を流すナナ
ハチと入れ違いで707号室に戻り、ビールを飲む為に冷蔵庫を開けると、冷蔵庫の中にハチが作ってくれた打ち上げ用の
食事やケーキが置いてあるのを発見し美里から、ハチが準備していた、という事を聞き涙を流すナナ。
この場面がもぅ、曲の流し方も良ければナナと美里の会話、ナナの呟くような「…ごめん」と来て巧に抱きつくハチの映像、
この一連の描写がもぅ神すぎました、マジで良すぎる、よくイイシーンなんかを見ると「泣ける」とか誰しも言いますけど、
そういうのを超越してこぅ…ナナが冷蔵庫を開けて、ハチの作ってくれた食事を発見する、これがもぅ、マジでナナの
気持ちがこの場面で流れ込んでくるんですよね、どれだけナナがハチの事を好きで、好きなハチの気持ちを汲み取れずに
電話のやり取りを終えて、それでハチが巧の元へ行ってしまったのか、という流れが。
ありきたりな陳腐すぎる感想で申し訳ないんですが、この終わり方はホント良かったです、次回がマジで楽しみ。



NANA   第29話 「ハチのほしい未来」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

中盤〜後半にかけての「インディーズでいくかメジャーでいくか」の会話が、あまりにも普通すぎるというかベタな中身で
構成されてたにも関わらず美里がやけに持ち上げられてたり、それらの会話のせいで物語が微妙に進まなかったりと、
ちょっと中弛みが激しかった今回ですが、とりあえず久々にハチが楽しそうだったので良かったかなーと。
 ハチと巧の関係
最初の晩とは違い、逆に今回はハチが寝てる巧にメモを残して先に部屋を去るという展開になり、その事でハチは、
「巧にとって、あたしはやりたい時にやれる都合のいい女だと思ってたけど…これじゃあたしの方が寂しい時に抱きしめて
くれる都合のいい男として、巧を利用してるみたいだ…」と独白してましたけども…まぁ、確かにハチの言う通りですが、
実際問題巧の性格と言動を考えれば、言い方は悪いもののこういう風に「ヤりたい時にヤる」とか「会いたい時に会う」
とかの関係でもいいんじゃないかなーと、少なくとも巧はそういう関係としてハチを求めてるようにしか現状見えませんし。
ハチにしてみればそういう関係は当然「悪い」と巧に思うでしょうし、巧の心情がそこまで深く描かれてない今の時点でも、
やっぱり巧も多少は悪いと思ってるでしょうけども、お互い真面目に付き合う気があるとは思えないので、いいかなーと。
 個人的に気に入らないレイラ
シン自身も言っていたように、前回の分だけで十万は金額が高すぎるのでもう一晩タダで相手をする為にシンは来たのに、
再びレイラは十万を差し出しシンに拒否されると「それなら…この分はまた埋め合わせに来てくれればいいよ…」と発言。
こういう態度は個人的に気に入らないというか、そんなにシンに会いたいなら素直に「会いたい」と言えばいいだろうと。
誰しもそんな面と向かって自分の気持ちを相手にぶつける事は出来ませんし、特にレイラの場合は以前シンに対して
レコード会社やらが「イメージが〜」と言ってくるのが不満と漏らしてた…つまりそういった言葉に反論しないでしょうから、
そんなレイラからすれば直球な言葉はそうそう言えないでしょうけど、なんかやり方が汚いというか、苛立つなと。
 ハチの考える幸せ
水越から結婚した旨の葉書を貰い「別にやりがいのある仕事なんか見つからなくても、愛する人の為に毎日ご飯作って
暮らせたら、それが一番幸せなのにな…あたし的に」と独白してましたけども、ちょっと男女差別的な発言になってしまい
非常に申し訳ないんですが、女性はこういう事が実際に出来るからいいですよね。
結局どれだけ時代が進んでも無意識下のレベルで「男は仕事して稼ぐ、女は家事全般」というイメージが拭えませんし、
女性が「女が働いて男が家事したら何が悪い?」と文句を言っても、結局男は「仕事して稼ぐ」のは当然で、それに加えて
家事や育児も求められ、それでいて女性は働かずに家事や育児のみ、という人が実際多いので、女は楽でええよなーと。
勿論、実際は逆だったり母親のみの片親で頑張ってらっしゃる方も居らっしゃるでしょうけど、男が今回のハチのような
考えを抱いても叩かれるだけなのに対し、女性は基本的に同意してもらえるのが、まぁ理不尽というか得してるというか。
 メジャーデビューに関する考え
ヤスは「インディーズで固定客を掴んでからメジャーに」と言ってましたけど、実際コレも難しいところですよね。
音楽に限らずどういった職種でも経験を積めばそれだけ技能的には上達しますし、単純に要領も良くなって色々はかどる、
その反面ノブが言うように、仮に今すぐメジャーデビューしても成功するバンドは時期に関わらず成功しますし、その一方で
成功しないバンドはどれだけインディーズで爆発的な人気を得ても結局デビュー直後に消えたりもするわけですし。
で、ヤスが言うようにインディーズで固定客を掴んだとしても、前回ナナの応援に地元から来たファンの子も言ってたように、
やっぱり昔からのファンにしてみればメジャーなりで「全国的になる」のだけは、ファン心理としては当然ではあるものの、
出来る事ならメジャーにはいかずインディーズでやり続けてほしいという気持ちがあるので、ヤスの言う「固定客を〜」は
その考え方の時点で固定客のファンを裏切ってる事になってしまうわけですし。
というかまぁ、結局大半のバンドがデビュー後は一般受けする曲ばかり作るようになってしまって、インディーズの頃から
追いかけてるファンには見放されて、というパターンになるわけなので、正直ノブの言うように時期もクソもありませんが。
 ハチ と ノブ
この二人はどう考えても上手い事いくとは思えないわけなんですが、この先どうなるのかが非常に楽しみです。
ほら、ハチもノブも性格的な面で考えれば「異性の中で最も親しい友人」というポジションになるじゃないですか。
そういう二人がくっ付くと「一生上手くいく」か「お互い相手に何かしらの理由で悪いと思い出してギクシャクしだす」
という展開が結局は基本なので、この先どうなるのかなーと、ノブがハチの為に頑張りすぎて消滅するのが妥当かなと。



NANA   第30話 「ハチとノブ、急接近」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

今回は全体的に…久々にハチがハチらしくトリップしまくったり、勢いで喋ったりと、ホント久々にハチらしい言動が
多々見受けられたので良い感じでした、普通に素直で可愛いハチを久々に見れて安心したというか、見てて和むなーと。
ただ、それと同時にハチとナナが会話したのも久々だったわけなので、もっと二人の会話が見たかったなーとも。
前回一度デビューに関する件で相談してたのに、今回冒頭であっさり話が纏まる、というのは普通にナナらしくて良好。
 シンの家庭環境
親の元に帰るというシンに「嘘吐け、お前には女親は居ねーはずだ」とヤス、どうやらシンが心配で調べたようですが、
となるとシンの家庭環境は…無難に母親が娼婦か遊び人系で、父親はシンの事を恥に思ってるか、或いはシンを無駄に
憎んでる、というのが妥当でしょうか、シンはキャラがいいだけにそういう無難な設定だと個人的には微妙に残念ですが。
しかしアレですよね、確かにヤスがシンを心配するのは分かりますし実際デビューに際して保護者の同意が必要とはいえ、
同じバンドのメンバーの事を本人に内緒で色々調べる、というのは、まぁはっきり言えばかなり失礼ですよね。
信頼を侮辱してるとでもいうか、ノブはシンの事を何も聞かず同居させていて、シンもノブの事を完全に信頼してるのに、
ヤスはそんなシンの事を裏で色々調べたと、真面目なヤスらしい行動と言えばそうなんですが、逆にソレが残念にも。
 本名ではない美里
「あんないい子なのに…やっぱ女は分かんねーな」ヤスは美里が本名ではなかった事に関してそう独白してましたけど、
美里の本名は今後明かされたり、物語に何か関わってきたりするんでしょうか、普通にライブネームの気がするんですが。
 ノブからの言葉
「でもお前が…アイツと別れて俺の女になるって言うんなら!…俺は、意地でもお前を幸せにしてやる…俺は…お前を
幸せにする為なら…なんだってやってやる」ハチだけでなく、女性なら誰しもこんなセリフを言われたらグっときて、
それこそこのセリフだけで落ちるのかもしれませんが、むしろ個人的にはノブらしくない言動が気になりました。
セリフ自体はノブっぽいものの、最初の「俺の女に」というのがらしくないというか、人それぞれ意見は違うでしょうが、
個人的には「俺の女」と来るとどうしても「お前はなんでそんな偉そうやねん?」と思ってしまうので、この場面での
セリフだけは純粋にノブの事を良いと思えませんでした、ノブっぽくないうえにハチを想うよりも上から見てる印象が強く。
 巧と別れる決意をするハチ
「さよならを言うのは電話にしよう…プライドの高いあの人の傷つく姿なんて…あたしは見たくない…」と最初は考えるも、
流石に巧の声を聞くと「電話じゃダメだ…電話一本でさよならって…そんなのやっぱり人として…」と考え直すハチ。
こればかりはハチが考え直したように、そんな大事な事をメールや電話で…相手の顔も見ずにするなんて失礼ですが、
実際難しいところですよね、相手の事がマジで好きなら、やっぱり別れるようになった状況や経緯を問わず直に会って
そういう話をするべき…とは思うものの、実際中々そうはいかないからこそ楽に電話を選ぶんですが、だからといって
今回のハチのようにキれた勢いで絶縁宣言をするのは、流石にそれはそれでどうかなと思ったり。
 ハチの別れに対する巧の気持ち
子供が出来たのかどうかという話の流れで「そういう煩わしい話なら、勘弁してよ」と言われ激昂し「悪い、もう切るね。
また時間出来たら電話するから」と言われるも「しなくていい!てゆーかもうしてこないで!さよなら!!」とハチ。
ハチの方はこれで巧に「別れの言葉を言った」つもりでしたけど、巧的には…いやまぁ、考えるまでもなく巧からすれば
自身がレンに言ったように「なんか怒って切られた、また今度電話するか」という程度ですよね、別れたとは思ってない。
それに、巧みたいな性格の場合「自分から別れる」のはまだしも、ハチのようにそれなり以上に…良くも悪くも親しく
なった相手から「別れを告げられる」というのはプライド的に我慢出来ないでしょうから、今後は逆に巧がしつこくハチに
迫る…というよりも接触を持とうとしてくる、という展開でしょうか。
 体の付き合いから愛は生まれるのか?
巧に別れを告げた後、ハチは「会う時はいつもベッドの中で…強く抱き合ってると何となくそこから愛が生まれる日が
来るような気もしてた…でも…そんなのはただの幻想だったんだ…」と独白してましたが、これはもぅ相手次第ですよね。
実際巧みたいな性格だと確率的にはほぼありえないでしょうけど、言わばシンもやってる事は同じじゃないですか。
金を貰ってるので…色んな意味で失礼な言い方かもしれませんが、シンのやってるのは女性用風俗なわけですよね。
なので仕事としてソレをしてるとはいえ、やっぱり感情のある人間なんですから何度も同じ相手と会って、ただ単に体を
重ねるだけじゃなくて当然普通の会話もするんですから、ハチと巧のようにお互いが必要とした時に会ってヤるのと、
シンのように金を貰ってヤる…相手側からすれば金を払ってヤるのだとしても、ハチの言う「愛が生まれる日が来るかも」
という可能性だけなら十分ありますよね、理由はどうあれハチも巧も自分から会いに行った事があるので、つまりお互い
相手を必要とはしてるので、そういう者同士が何度も会えば、いつかはマジに相手の事を好きになる日も来るだろうな、と。



NANA   第31話 「愛情表現の問題」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

久しぶりに章司が登場したかと思えば、相変わらず淳子はハチと章司が別れたのはハチが悪い、みたいな言い方をしてて
心底気分が悪かったんですが、実際悪いのは全て章司だと思うんですが、女性視点で考えればハチが悪いんでしょうか?
仮に淳子の言うように「ハチの愛情は一方的すぎた」と言うのであれば、確かにそれなら章司が少なからず寂しく思うのは
事実ですけども、なら、だからといって自分は浮気して、挙句に浮気現場が見つかったらハチを見捨てて幸子を「彼女」と
呼称するのは違うだろうと、最初の時点で「浮気しそう」になるのは許せても、浮気した時点で悪いのは章司だろうと。
 珍しく押し付けがましいノブ
ノブやハチの我侭に見える言動は、基本的に悪意が無い無邪気なレベルの可愛らしい身勝手、という事が多いのに対し、
今回ノブが高校時代の事を振り返った際、当時ナナがクラスで孤立してたのを見て「でも、友達居ないのなんて寂しいに
決まってるじゃん、普通に考えると」と思い話しかける事にした、とハチに語ってましたけど、コレはちょっと勝手ですよね。
友達どころか喋る相手すら居ないと寂しいのは間違いないですけど、だからってそういう「自分の考えが絶対正しい」
みたいな考え方と、それで実際行動に移すのはちょっとノブらしくないですよね、当時は高校一年生だったわけなので、
まだ周りが見えてないと考えればおかしくもないものの、そらこういうのが近寄ってきたらナナみたいに「ウザ」になるなと。
 ノブ同様に周りを考えないナナ
ノブの押し付けがましい言動も去る事ながら、ノブに借りたCDを…返すのは当然ですけど、休み時間にノブが一人の時に
返すのではなく、普通に数名の友達と談笑してる時に返すナナ、状況を気にしないのはナナらしいですけど、そんな風に
誰かと喋ってる時は声をかけ辛いものなので、その辺りは悪い意味でナナらしいなーと。
 ノブはナナを好きだったのか?
「嬉しかったよ、恋が実ったみたいに…!」「ていうかそれ、恋してるとしか思えないよ」「…ちょびっとそうかも」
このやりとりで確定するのは無理ですが、むしろナナの方がノブに対して恋心を抱いてた可能性はありますよね。
すぐにレンと出会って相思相愛になったので別ですけど、本人的にはそんなつもりはなくても状況的にはクラスで孤立、
そんなナナにしつこく声をかけてきてくれて、CDも貸してくれて音楽のジャンルも同じ趣味、レンと相思相愛になった後の
出来事とはいえ「俺はギターさえ弾けちゃ幸せなんだ、お前の歌で」とか、ノブのナナに対する行動は友達に対する純粋な
「好き」での行動なので裏はないものの、ナナのみならずここまでしてくれると大抵は無意識レベルで好きになりますよね。
お互い異性の友人で一番仲が良く大切なのは間違いないでしょうけど、多少はナナもノブが好きだったんじゃないかなと。
 巧の身勝手な考え
休憩中ハチに電話をかけるも繋がらず「いきなり非通知拒否設定にするその心は!?」と激昂してましたが、仮にも二人は
付き合ってるのに非通知でかける自分が悪い、と思わない辺りが流石ですよね、レンやレイラなら非通知はまず無い。
「通知してかけりゃいいじゃん」と直樹が言うと「余計拒否されるだけだろ」とたくみ、コレに関してはその通りですが、
どうせハチは巧の番号知ってるんですから、最初から通知してかけておけば、こういう時にいきなり非通知でかけたり
公衆電話からかけても出るのがハチなわけなので、結局巧がハチに対して愛情を見せなかったのが問題ですよね。
前回と今回の描写を見る限り、間違いなく巧はハチの事を好きになってるでしょうけど、ハチの章司に対する一方的な愛情、
そのレベルでも構わないので、巧が最初から番号を通知するなりしていればこんな事にはならなかったので、迂闊やなと。
 ナナの真意
ハチとノブが付き合い「ハチ公を自分の庭で放し飼いにする為…一生。どこにも逃がさないように見張ってろよ」と発言。
まぁ真意も何も言葉通りだと思いますし、実際ナナはハチを溺愛してるので一生側に置いておきたいんでしょうけども。
 大人気無いヤスの態度
シンの父親の冷たい態度もアレですが、それ以上に初対面のシンの父親相手に…相手がシンを何とも思ってなくても、
向こうからすれば、一応自分の息子のバンドのリーダーが初対面でサングラスも取らずにタバコを吸い続けてる、というのは
あまりにも印象が悪いので、ヤスにはもう少し大人の対応をしてもらいたかったかなーと。
シンの父親の態度に合わせてタバコを吸った可能性も十分ありますが、それにしても大人気無さすぎるんじゃないかなと。



NANA   第32話 「決壊ギリギリ、ナナの心」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

内容的に一気に話が暗い方向へ向かい始めたわけですけども、今回から最初と最後がハチではなくナナのモノローグへと
変更になったのは…やっぱりハチの妊娠に合わせて変更したという事でしょうか、ナナの描写が今回多かったですし。
ついでに、モノローグがハチからナナに変わり話の節目という事もあってかEDがトラネスからブラストの新曲へ変更。
EDは今までの三曲全て良い感じなんですけども、映像的に今回のは正直微妙かなーと、はっきり言えば手抜きっぽい。
 東京へ向かうナナ
最初はナナが東京へ向かう電車へ乗るトコからスタートしたので、一瞬完全新規でナナ側からの視点追うのかと心配に
なったりもしましたが、そんな東京へ行くナナを見送りに来るヤス、会社を休んでまでホームで張り込んでたらしいと。
一方のノブはヤスによれば家で泣いてるらしいとの事でしたが、そらまぁ、ヤスはナナに「寂しいじゃない」とは
言ったものの、この時点では「弁護士になる夢 > バンド」だったのでナナが東京へ行くのは「友達が居なくなって残念」
という気持ちの「寂しい」が強いでしょうけど、ノブからしてみればショックですよね。
ナナの歌でギターを弾ければそれでいい、とまで思ってるのに、そのノブへ何の相談も無く東京行きを決めて、しかも
その事を話した翌日にいきなり単身東京へ移動を開始すると、ノブの心情で言えば正に「裏切られた」ですよね。
実際は、ナナはヤスにもノブにも付いて来てほしかったものの、ヤスは自分で選んだ弁護士になるという夢への人生が、
ノブは旅館の跡取り息子で恵まれてるとか以前に果たすべき人生があるので誘えなかったわけですが、ヤスはまだしも、
高校時代から仲の良かったノブにだけは、やっぱりそういう「けどアンタには…」という現実的な問題を抜きに、
友達として「一緒に来い」と言うべきですよね、レンと違い「全てを捨ててまで」の気持ちじゃないから無理とは思いますが。
 ナナはハチをどう思ってるのか?
浴衣を着て花火を楽しむハチを見ながら「アンタは気付いちゃいないだろうね…今やアンタの一挙一動が、台風並の勢力を
持ってあたしの心をかき乱してるなんて」と独白し、ハチが頬を朱に染めた笑顔を見ながら「アタシは…まるで初めて恋を
知った少年のように…昂ぶる想いが…決壊ギリギリ…」と独白、それをレンに「ヤりてぇのか?ハチ子と」と言われるも、
「確かに戦いだ…でも性欲ではない」と否定してましたが、これは…確かに前回コンビニでノブと会話した時にハチの事を、
「え!?スゲーの!?アイツ!?」と涎垂らして興奮してたものの、流石に性欲ではないですよね、なら何なのかと言うと、
やっぱり一番適切なのが「ハチを自分だけが独占したい」の気持ちでしょうか。
冒頭のモノローグで語っていたように、男に何度振られようがハチが自分を一番に想ってくれればそれで満足、という。
 ハチに心底惚れてるっぽい巧
「普段は忘れてるのに、うっかり思い出すと無性に恋しくなるのはなんでだ?」とカレーを食べながらレンに聞く巧。
すると「なんだかんだ言って好きなんじゃん」と言われ「…!………早く終わんねーかな…夏休み…」と項垂れた様子。
無意識レベルでハチを好きになっていた事実を、まさかカレーを食べた事でレンに思い知らされる展開になるとは夢にも
思いませんでしたが、ハチにとって妊娠は衝撃でしょうけど、巧みにとっても不幸な事でしょうか。
最初は当然遊びでハチと寝たんでしょうけど、二度目以降も頻繁に会ってる事を考えると「他の女よりは好き」だからこそ
何度も会ってたんでしょうし、着信拒否されただけで八つ当たりする程に激昂、挙句に今回は横暴な態度の目立つ巧が
ハチに会えないだけで露骨に項垂れた様子を見せると、これでハチの事を間違いなく大事にするようにはなるでしょうけど、
既にハチの気持ちは巧からノブに移ってて、しかもノブと付き合ってるのに恐らく妊娠してるのは巧の子供。
遊び人でフラフラしてる巧が悪いと言えばそれまでですけど、ハチに関わる男が何かしら不幸になってるのが何とも。
 ハチの妊娠
妊娠検査薬で陽性と出てましたけど、むしろ男の意見で言わせてもらえれば、基本的に「陽性は反応有り」とかの、
ホント基本的な知識がどうとかを別に、正直ハチが検査薬を持ってるのを見ただけでは妊娠かどうか分からなかったので、
もう少し視聴者に対して「ハチが妊娠した」と、誰が見ても100%分かる配慮が欲しかったかなーと。
「知らんお前がアホなだけ」と言われればそれまでですが、体温計みたいなのを左から右に見ていったじゃないですか。
で、最初に「青いマイナス」が表示されて、次に「赤いプラス」が表示、最後に衝撃を受けたハチの顔。
無知でマジに申し訳ないんですが、最初は「プラスが陽性」ではなく「赤が光ったから症状が出てる」かと思いました。
まさかそんな夜中に友達に電話して「ハチのアレは妊娠したって事でええん!?」とか聞く事になるとは夢にも思わず。
それはいいとして、女性はやっぱり妊娠したら即座に分かるものなんでしょうか。
即座でなくとも、料理独特の熱で倒れたり、夏の暑さにぐったりしてお腹を押さえたりと、分かるのかなーと。
今後の展開としてはどうなんでしょうね、真面目な話、中絶はいくらなんでも読者視聴者への印象が悪すぎるので無いとは
思いますし、産む決意をしても流産する、というのは展開的に正直セコイなと思うのでありえないでしょうから、
となるとやっぱり産むと思うんですけど、その場合子供を育てる、或いは養育費を出すのは全面的に巧になるんでしょうか。
巧の子だからとかは抜きに、現実問題ハチもノブも子供を育てるだけの金なんて無いでしょうから、非常に失礼な言い方で
恐縮なんですが、ナナならレンと同棲して金が無かった時でも二人で必死に養育費を稼いで育てるでしょうけども、
正直ハチの場合は性格的に、こういう極限の状況になると「養育費 > 自分が甘えれる相手 > 逃げれる相手 > 愛」
という優先度になると思うので、やっぱり、結果的にノブを捨てて巧に走るのかなーと、章司と一緒やないかと。



NANA   第33話 「ハチ子、妊娠」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

ハチが露骨にノブを捨てて巧に戻りそうな流れなのが何とも言えませんでしたが、実際問題、巧に妊娠が知られなければ
子供はどうするつもりだったんでしょうね、ハチは「産んだりしないから!」とは言ってたものの、それが本気なら
医者が言うように中絶するべきですし、かといって自分からナナや淳子に妊娠の事を報告して相談するわけでもない。
となると…まぁ、やっぱりハチにありがちな「誰か気付いてくれないかな…」と無意識レベルで待ってた、でしょうか。
 医者の態度
読者視聴者が男性か女性かで印象は全く変わるような気がするんですが、反応が陽性と知り衝撃を受けてるハチに、
「ご懐妊の場合、出産を希望されてますか?」と、少なくともこの段階では極めて事務的に感情のない質問をする医者。
配慮が無いというか、確かに医者の立場というのを抜きに聞くべき事ですけど、もう少し妊娠した女性の気持ちになって
考えてもらいたいですよね、平日の昼間に若い女性が一人で産婦人科に、という時点でワケ有りの可能性が高いのに。
ただそうは言うものの、逆にやたら親身になって「どうされますか?」と聞かれても困るので、医者の立場としては
非常に難しい状況で質問せざるをえないのは分かってるつもりなんですが、あまりに役所的すぎる対応だったなと。
 ハチの子の父親は誰か?
「今は妊娠六週目の半ばですね」と医者が発言し、ハチが言うには7月15日からの五日間の最後の生理、で、この日は
美里が「今日中に宿題終わらせなきゃいけないのに」と冒頭で言っていたので常識で考えて8月下旬、つまりハチがお腹に
宿した命は巧の子で確定でしょうか、この土壇場に来て実は章司の子供、という超展開もありえる気がしたんですが。
後半でハチは「もしかしたら…彼氏の子かもしれないし…」と言ってましたけど、まぁ誰の子かは分かってますよね。
ハチの事なので恐らく無意識に出た言葉なんでしょうけど、仮にノブの子だという確信があるなら「ツワリ?」と巧に
聞かれた時に「産んだりしないから!」とは言いませんよね、いくら精神的肉体的に余裕が無いとはいえ、誰にも妊娠の
件を話さなかったのに一言聞かれただけでそう答えるのは、やはり無意識レベルで巧に気付いてほしかったのかな、と。
 ナナの考え
境遇のせいもあるとはいえ「まともに育てられねーんなら産むべきじゃーねんだよ」と世の中の母親へ毒づくナナ。
ハチは自分自身が妊娠してるので、良くも悪くも客観的な意見ではなかったものの、きちんと育てられないのには何か
やむを得ない事情があったはず、と言ってましたが…でもまぁ、やっぱり個人的にはナナの意見に賛成かなと。
甘い考えと思われるかもしれませんが、ただ単にヤりたくてヤった結果として子供が出来た、というハチと巧みたいな
場合はまた別の問題ですけど、子供が欲しくて性行為をして、その結果、子供が産まれる事になるのであれば、やっぱり
きちんと…ナナが言う「まともに育てる」かどうかは別にしても、最低限金銭面での面倒だけは見るべき、と。
 シンは本当にプロデビューしたいのか?
ナナ達はそうでしょうし、ナナ自身はシンの事を「今はプロデビューっていう夢も〜」と美里に言ってたものの、実際問題、
「前の安スタジオに通ってた頃の方が楽しかったなぁ…タバコは吸えたし、ハチも居たし」とシンが感じてる事を考えると、
勿論音楽自体は好きでしょうけど、シンは「絶対プロデビューしたい」という程の気持ちでは恐らく無いですよね。
或いは、プロになりたいという夢はあっても…実際プロになる為には最低限完璧な技術が必要なので連日練習の必要が
あるとはいえ、禁煙に関しては別としても「前の方が楽しかった」と思ってるので「自分が楽しいと感じれない事をしてまで
プロになりたい」という気持ちは無いだろうなと、単純に優先順位の問題で「そこまでしてなりたいわけではない」かなと。
 ノブはすぐにハチの事だと分かったのか?
ハチの電話にもかかわらず巧の言葉が聞こえてきたので分かるかもしれませんが、巧以外は誰もハチの事を「奈々」とは
呼ばない現状で、いきなり予想外の巧から電話がかかってきて「え、なんでコイツが!?」と思ってるであろうところに、
「奈々にガキが出来た」という巧からの思わぬ言葉、そのままノブは何も返答せずに今回は終了という流れ。
実際問題、ノブの心情で言えば「巧が奈々と言った」とかは抜きに、ブラストのメンバーからすればナナはナナで、
奈々はハチなので、一瞬でハチの事と分かったのかなと、全然どうでもいい疑問でアレなんですけども気になりました。
 ハチを愛してる巧と揺れ動くハチ
あれだけ巧に冷たく当たっていたにも関わらず「奈々にガキが出来た。どっちの子だかしんねーけど…別にどっちの子でも
いいんだけど、奈々が産みたいんなら、俺は認知して面倒見てやろうと思うんだけどさ…お前はどう思う?」と、ノブへ
電話する巧の言葉を聞いただけで、放心状態だったにも関わらずハっとした表情で扉越しに巧を見つめるハチ。
女性であれば、たとえ嫌いな相手だろうとこんな風に言ってもらえると嬉しいでしょうけど、正直、今後どういう展開と
経緯と理由があろうと、もしハチがノブではなく巧を選んだら、正直最低やなーと。
ハチのお腹に宿ってるのが巧の子とはいえ、じゃあノブに対する気持ちはどうするのか、という単純な問題もありますし、
自分の都合で巧と今まで…二人の性格を考えれば恐らく避妊せずにヤってたんでしょうし、それで「ノブが好きになった」
という理由で一方的に巧に別れを言い渡して、今回も「自発的にハチへ会いに来た巧」に冷たく当たったにも関わらず、
子供の面倒を見るという言葉だけで…それ以外にもあるかもしれませんが、描写を見る限りソレが引き金になってるので、
もしハチが巧を選んだ場合は許せないというか、真面目にナナがどういう反応を見せるのかが非常に気になります。
というかまぁ、やっぱり今回ナナが言った「世の中フザけた母親が多すぎる」という言葉はハチに掛かってますよね。
もし子供の事を考えず「ハチ自身の気持ち」で産みたいのであれば、やはりナナが言うようにハチは子供の事を無視した
フザけた母親になりますし、かといって自分の気持ちよりも子供を優先して産む事にした、となっても、ハチの場合は、
巧と別れたつもりになる→ノブと付き合う→ノブとヤる→巧の子を妊娠してると判明、という流れがあるので、そのまま
ノブと子供を育てる場合は「ノブとの愛を優先」になりますし、巧と育てる場合でも「自分の都合でノブを捨てた」ので、
子供からすれば「両親はそういうドロドロの展開を経て自分を産んだ」事になるので、やっぱりハチは最低になりますし。
ハチは確かに見てる分には可愛いですし、良くも悪くもその年代らしい女性だとは思うものの、母親には向かないなと。



NANA   第34話 「繋いだ手を離さないで」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

前回ラスト、ああいう引きで終わっておいてどういう展開を見せてくれるのかと思いきや、結局今回は序盤のレンと
送迎係の会話、シンとレイラの会話、それが主体で本編はほぼ何も進んでない、というとんでもない事になってましたが、
まぁ次回分でキリのいいトコまで描く為の処置でしょうから、むしろ今回は小休止という感じでしょうか。
実際問題レンもレイラも、どちらの描写も間接的にはハチに関係してるものの、読者視聴者はそれが見たいわけじゃない。
 態度の悪い送迎係
「ご自宅に着きましたけど、ここの車庫、どうやってシャッター開けるんすか?」と、最初に「ご自宅」と言ってる辺りは
最低限の言葉遣いなものの、友達に言うみたいに「開けるんすか?」ってお前、それは無いやろ、と思いました。
ある意味リアルな描写なのかもしれませんが、ブラストがライブをする際ナナの応援に来た子達に応対したライブハウスの
スタッフと言い、何故音楽関係者ってこういう…良く言えば軽い、はっきり言えば態度の悪いのが多いんでしょうね。
 恋物語の歌詞に思い悩むレイラ
レコーディーングが控えてるのに歌詞が思い浮かばず「どうして日本人はそんなにも恋物語が好きなの?世界平和が
テーマじゃいけないの!?」と悩むレイラが描かれてましたけども、まぁ続く言葉でレイラが言ったように世界平和が
テーマなら書けるのか、と言われればそれはまた別ですけど、やっぱり日本人の好きそうな…というよりも、音楽にせよ、
日本が発信する…「メディア側の好きな何か」と言えばレイラが文句を言うように「恋愛物」ですよね、実際好きな人が
居るかどうかは別にして、日本のドラマを見ても分かるように女子中学生〜OLのみをターゲットにした似たような
恋愛ドラマばかりなので、トラネスがどういう曲を作りたいかという気持ちは別に、会社側としては「とりあえず歌詞は
恋愛物で」という事になりますよね、単純にボーカルが女性なので恋愛関係で、という意図もあるかもしれませんが。
 直樹の感覚は変
直樹はハチを「俺面識無いけど、話に聞く限り相当凄い女だよね。いきなり会いたいっつってみたり、電話拒否してみたり、
駆け引き上手なうえに、料理上手で床上手ときたら、巧じゃなくても男はハマるって!ヤバすぎるよ、何者?」
ヤスにそう言ってましたけど、後半の「駆け引き上手、料理上手、床上手」は確かに男性のみならず、異性がそれだけ
兼ね備えていれば無意識にハマるでしょうけど、前半の「いきなり会いたい」はまだしも「電話拒否」は逆効果ですよね、
いきなり着信拒否されれば「何か悪い事したかも…」と不安にはなるものの、普通は嫌われたと思ってそこで終わる。
 ハチの気持ちまでは汲み取れない巧
最近の描写を見る限り、どうやら巧はマジでハチの事を好きになったようですけど、ナナに電話を代われと言われハチに
携帯を手渡すもハチは茫然自失状態、それを見て「あちゃあ…」みたいな顔で「なんか話せる状態じゃないみたい」と発言。
悪い意味でいかにも巧らしいですよね、ハチの事よりも自分の気持ち優先でノブに電話して、ハチがどういう心情になるか、
を気にしてなかったのに、実際ハチが落ち込んでるのを見てもその事に思い当たらない、という。
 理由を別に最低なハチ
「奈々…子供が出来たって本当?お前の口から聞きてーんだ」ハチの元へやってきたノブは開口一番にそう発言。
というか、完璧失念してましたけど確かにそうですよね、巧とノブ、どちらの子なのかという以前に今付き合ってるのは
ノブなんですから、どういう理由があろうと、妊娠の事を言うとノブがどういう風に考えて行動するか考慮してとか、
そういうのは一切抜きに言うべきですよね、自分が考えるノブの幸せ、という勝手なモノではなく、自分とノブの事を
考えての幸せを大事にするなら、最低限ノブが言うように「妊娠した」事だけは自分の口から言うべきですよね。
にも関わらず、ノブが何を言っても泣きながら「ごめんなさい」としか答えないハチ…まぁ、正直これはムカつくなと。
 絆を信じるレイラ
「人と人はどういう関係であれ、信頼で結ばれてるものだと思うから」運命の赤い糸ではなく、信頼の絆を信じるレイラ。
究極的な事を言えば運命はあるでしょうけど、そういう現実問題じゃなくて「運命の赤い糸」はある、という純粋に
信じるレベルの運命を信じるのも当然ですし、人同士のつながりである信頼を信じるのも当然なんですが、個人的には、
どちらかと言えばこのセリフはシンにこそ言ってもらいたかったかなーと。
状況だけを見れば、言葉は悪いですが「最初は金でシンを買ったレイラが信頼を口にした」わけなので、実際レイラは、
「最初はシンを金で買った」ものの「マジで好きになった」でしょうから全然問題は無いんですが、少なくともお互いの
今の関係でレイラが口にすると今イチ嘘っぽいというか、主観的すぎる言葉に聞こえるなーと、あくまで個人的にはですが。



NANA   第35話 「ハチの選択」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

折角節目になるエピソードなのに、どうもココ最近作画が微妙なので悲しい限りなんですが、とりあえずナナのハチに
対する感情がレズなのか「友達として好きすぎる」のか正直判断出来なかったり、本編開始と同時にブラストのroseが
流れて久々に痺れたかと思いきや映像は前期OPのを殆ど使い回してたので残念だったり、ハチが章司と別れた時同様、
相変わらず淳子は高圧的で「間違いなく自分が正しい」と思い込んでる偉そうな態度で虫唾が走ったり、色々ありました。
 レンではなくヤスの元を訪ねるナナ
ハチが妊娠した事を知り、何故かレンの元へ行くわけではなくヤスの元を訪れる事にするナナ。
ナナが人前で涙を見せるぐらい動揺してたので「距離的にヤスの方が近かったから」という事は無いでしょうし、
ハチの事を話すなら一度しか会ってないレンより何度も会ってるヤスの方がいいはず、と冷静に考えたわけではないと
思うので…「話を聞いてもらうならヤスが一番イイ」と無意識に判断したからでしょうか。
以前ナナ自身が独白していたように、レンと会うと「お互いを求め合う衝動が抑えれず」なので、結局話ではなく行為で
冷静になってしまうので、ナナにとって結果的にソレが良かったとしても、根本的な解決にはならないわけですし。
 ハチとノブのプリクラを見る巧
机の上に置かれたハチの携帯の裏面にハチとノブのプリクラが貼ってあり「…そんなにアイツが好きか…」と巧。
巧からすればショック…というかまぁ、巧がハチに対して真摯な態度を取らないからノブと付き合ったとも取れる流れで
ここまで来てるのでアレですが、最近はハチに対する巧の態度が露骨に表に出てきてるので見てて面白いトコロ。
 可哀相すぎるノブ
結局ハチは、ノブには前回の「ごめんなさい」しか言わなかったらしく、ノブは涙を流すハチを置いて707号室を去る展開。
淳子も言ってたように、やっぱりノブからすれば「巧と別れたというのは嘘で二股をかけられてた」と思ってるでしょうし、
章司に二股をかけられて別れたのに、結局ハチ自身もノブに二股をかけたのか、と思ってるでしょうから、冷静に考えれば、
ちょっとマジでノブは可哀相ですよね、ノブの知りたかった「妊娠をハチ自身の口から」もまだ聞かされてませんし。
 ハチと普通の友達になりたいナナ
「私ハチと…普通の友達になりたいのに…」と言って涙を流すナナ、こんな真剣で真面目な場面なのに恐縮なんですが、
こういうセリフを聞くとどうにもゾルディック家至上類稀なる才能を持つ殺し屋を思い出してなりません。
 巧に対する淳子と京助
707号室を訪れてからノブの携帯に電話して子供を認知する発言をした、という事をハチに聞いた二人の反応はというと、
「妙に潔い決断力で、感心するんだけど」という京助の考えに対して淳子は「そう?あたしには、自己中で威圧的な男としか
思えないけど」と言い「だって、奈々の携帯使ってノブにいきなりそんな話したら、ノブが疑心暗鬼になって怯むのは
当たり前じゃん。戦意喪失させて、引き下がるように仕向けたんじゃないの?しかも奈々が抵抗出来ないように部屋に
鍵かけて。本当に奈々を思いやってたら、そんなやり方しないよ。自分の目的の為なら、平気で他人を陥れるタイプの
人間じゃん」と言ってましたけど、ハチに対する淳子の態度と全く同じという事は置いておくとしても、これは正直、
いくら淳子がハチの親友で、むしろノブとの事を応援してる事を差し引いてもハチの前で言うべきじゃないですよね。
公平な意見ならまだしも、本人に会った事もなければ「ハチから少し話を聞いた」だけで「自分の考えを偉そうに」喋って、
しかもハチと京助に対して「こういう風にも考えれるんじゃないか?」ではなく「露骨に押しつけてる」言い方なので、
ちょっと真面目に最悪というか、何故淳子はハチの事となるとこんな偉そうな態度になるか不思議でなりません。
やはりこれも視聴者が男性か女性かで意見や印象は変わると思うんですが、男性としては京助寄りの意見かなーと。
子供を育てるだけの養育費のみ、としても「妊娠した」と聞いた直後に「認知する」と言える決意がある時点で凄すぎる。
逆に、淳子の言う「疑心暗鬼になって〜」は、確かに「別れたはずの巧」から妊娠の事を聞かされると「本当か?」と
疑うのは自然なので淳子の言う通りですが、逆にその事でハチに質問する事になり、ハチが答えない = 答えないのは
ハチが自分ではなく巧の事を愛してて二股かけた事がノブにバレたから答えられない、と判断してしまうので、むしろ
巧のした事は「ハチとノブの為」でもありますよね、一番手っ取り早く現実に目を向ける手段ですし。
勿論、失礼を承知で言わせてもらえれば、女性は無意識に自分が納得出来る解決策を模索する方が多いので、ハチを
差し置いて展開を進めた巧が気に入らない、という淳子の気持ちも分かるんですが、それを偉そうにハチに言うなと。
ちなみにハチの考えは「あたしがノブのこと彼氏とか言ったりしたから、きっと、単に悔し紛れの勢いで…」と微妙に正解。
 巧の気持ちを汲み取れてないハチ
養育費だけ出す、という意味で巧が「認知する」と言ったと思ってるハチ…ですけどコレは仕方無いでしょうか。
今までの巧の態度を考えれば「妊娠させた以上金銭面での責任ぐらいは取る」というだけの態度、と思ってしまいますし。
ただ、一方的とはいえ別れる宣言をしたのに、わざわざハチに会いに来て「巧とノブのどちらの子でも」認知する、
と言ってるので、普通に考えれば「え、ひょっとしてホントに私のこと好きで…?」と思うはずなので、その辺りの可能性を
考えないのが、まぁ良くも悪くもハチらしいと言えばハチらしいでしょうか、まさかとすら思わないでしょうし。
 非道すぎるハチ
「現実問題…お金が無いし…つわりが酷くてバイトも行けないし…どうしようもなくて途方にくれてたら、巧がああ言って
凄くびっくりでしたけど…嬉しかった…甘えちゃいけないのかもしれないけど…」と前置き、涙を流しながら、
「酷い話だよね…ノブはちゃんと避妊とかもしてくれて…あたしの事、凄い大切にしてくれてたのに、あたしはそれを全部
踏みにじって、巧に頼って子供を産むんだよ、そんな勝手な事…許されるの………?」と淳子達へ号泣。
ハチ自身、自分がいかにノブに対しフザけた態度を取ったか理解してるので、酷い言い方ですがソレは良かったんですが、
確かにコレは、ハチの言うように実際子供を育てるには莫大な金額が必要とはいえ、冷静に考えれば相当酷いですよね。
淳子も説教してたように、巧と避妊せずにしたのはハチにも責任があるのに、結局自分がしたいようにした結果妊娠して、
それがノブを裏切った形で結果になり、挙句に金が無いくせに子供を産む決意、で、嫌いになったはずの巧が認知すると
言ってくれてそれが「嬉しくてすがろうとしてる」とか、第三者の視点で冷静に考えればどんだけ最低な女やねんと。
でもまぁ、これもハチの得な一面というか、やっぱりハチだから許される、というトコロはありますよね。
漫画やから、とかは抜きに「まぁハチやしな」で済ませれるのが何とも、実際こんな女居てたら往復ビンタかましますが。
 ノブに話すかどうか
結論から言えばハチも淳子と同じ考えでノブには言わなかったそうですが、前回の感想でも書きましたけど、正直男の
視点で言わせてもらえれば、やっぱりノブにだけは全て話すべきですよね、京助も「だからほら、ノブにしてみたら、
事実がどうであれ、弁解するぐらいの自分に対する熱意を見せてほしかったんだろ。そしたら、俺が何とかしてやるって
闘志も湧くかもよ」と言ってたように、現実問題とか実際どうとかじゃなくて「ノブを本当に愛してるのであれば」
言うべきですよね、淳子の言うように「夢を諦めて実家の旅館を継ぐ」と言い出しかねないのは事実ですけど、これもまた
酷い話ですが「巧の子なので巧と結婚して育てる」と言えば、ハチが自分の意思でそう望むのであればノブはハチとの
愛情を諦めてバンドに専念するでしょうし、そもそも何も言わないという事は「ノブを傷つけただけ」になりますし。
 淳子の理屈はおかしい
「だったら、一生その男に操立てるのが筋ってもんだよ。ノブの事は、きっちり片つけて諦められんのね?」とかほんま、
しつこくも筋とか言うならノブにもちゃんと説明するのが筋じゃないのかと、というか何故お前はそんな偉そうなのかと。
 ハチにプロポーズする巧
あまりロマンチックなものではなく、いきなり「結婚するか」と巧、コーヒーを飲みながら「相手が一般人なら、マスコミも
そんなに騒がねーしさ」と言い、答えを返さないハチに「嫌?」と不安そうに聞き、呆然とした顔で首を横に振るハチ。
その返答に笑顔の巧、驚きのあまりか涙を流すハチ、という一連の件に関する片が着きましたけど、まぁ…とりあえず
個人的には巧が嫌いだったんですが、ココ数話でハチに対して心底惚れた巧を見てからは一気に好きになれたんですが、
ハチが巧の「結婚するか」という言葉で涙を流したという事は、当然女性であれば告白されたりプロポーズされれば、
気持ちに応える事が出来なくても嬉しいのは嬉しいでしょうけど、涙を流したのは、やっぱりまだ巧が好きなんでしょうか。
元々トラネスの巧が好きだったので潜在レベルで好きでしょうし、お似合いなのはノブとのペアだとしても、二人の性格を
考えればハチと巧のペアの愛称が抜群でしょうから…自分でも何書いてるのか分かりませんが、早く続きが見たいです。



NANA   第36話 「割れたいちごのグラス」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

前回の終わり方が、別に決着が付いたというわけではないものの一応の一区切りと取れる終わり方なうえに、話数的にも
そろそろ淳子の部屋が来るのではないかと怯えていたんですが、普通に本編の続きだったのでまずは一安心でした。
内容の方も普通に進んでくれたので嬉しかったものの、これはほんま、ハチにせよレイラにせよ、ある意味矢沢さんらしい
リアルな描写ですけど、実際周りにこういう性格の…性別を問わずこういうのが居てたらムカついてしゃあないですよね。
 ナナの禁煙日数
「意志薄弱だな…もう五本目かよ…三ヶ月で挫折か…」と、後続で「吸わないとやってられない」と言った旨の言葉を
言って…というか、確かにハチの妊娠を知ってショックだったので吸いたくなる気持ちも十分理解出来ますけども。
で、実際禁煙を始めて三ヶ月もった、コレは「禁煙日数」としてはナナ自身が言うように短いものなんでしょうか?
本編とは全く関係無いものの、自分自身吸わないのでよく分からないんですが、三ヶ月もてば十分凄いんじゃないかなと。
 ハチに対するナナの想い
実際ハチの口から結婚や引っ越しの事を告げられても冷静でいられたかどうかは、今となってはもはや分かりませんが、
「ハチがどんな決断をしようと…優しく見守るって決めたんだから…」と707号室へ向かいながら独白するナナ。
しかし実際は「ハチの決断」かどうか確認する事も出来ず、巧から二人の今後を聞かされる事になるナナ。
 ハチはナナの事をどう思ってるのか?
結婚し新居を見つけ次第引っ越すという話を巧に聞かされ「なにそれ…なんでそこまで話が飛躍すんの…あたしは子供が
出来た事さえ聞かされてなかったのに…大体ノブはどうなんの?」でハチを見て「なに黙ってんの?…わけわかんない…」
そうナナが独白した後、巧がナナへ話し終わりハチの部屋へ向かうとハチはナナに何も言わず巧の後を追いドアを閉める、
ナナは今までにハチが自分に対し言ってくれた言葉を思い出し「嘘吐き…裏切り者…せめて自分の口で言え!」と激昂。
真面目な話、確かに巧がハチへ言ってたように、ハチからすればノブにせよナナにせよ顔を合わせ辛く、色んな意味で
気まずいというのは分かりますが、結局ハチは「異性で一番愛してるノブ」にも「同性で一番好きな親友のナナ」にも、
何一つ自分の口から真実や「今後どうするか」という事を言わず、その二人が最も嫌ってる巧に全て言わせた、と。
正直コレはもぅ最低とかそういうレベルじゃないですよね、現実問題で考えるとハチはマジで二人を裏切りすぎやろうと。
その上ハチは巧曰く「ナナちゃんと顔合わせ辛いから早く引っ越したいんだろ?」とかほんま、これだけ自分が勝手を
しておいて「気まずいから早く引っ越したい」と望み、隣の部屋にナナが居るのに巧を拒まずに合体、アホか。
 何気に律儀な巧
新居へと引っ越した後、707号室のルームメイトが見つかるまで家賃を半分払うと言う巧。
ナナは「いらねーよ!」と拒否してましたし、確かに巧の言うように「そう?でもこっちの勝手な都合だし…」ですが、
自分から「半分払う」と言う辺り何気に偉いですよね、当然と言えばあまりにも当然の事なんですが。
むしろ、巧の性格を考えると「ルームメイトが見つかるまでは家賃全額払う」とか言いそうなだけに、逆にそこまで傲慢な
行動に出ないのが、流石にハチとの事で少しは普通になってきて…とも思ったんですが、深い意味は無いですか。
 メンバーに本音を話さない巧
まぁ、そもそも巧が「心底ハチを愛してて妊娠の件が無くても今後結婚する気があったかどうか?」と言われると
微妙なところですが、子供が出来たから結婚すると言う巧の言葉に「愛がなくていいの!?」と直樹、すると巧は、
「愛なんて後付けだって。人間なんて所詮、みんな自分が一番可愛いんだから、己の欲望をより満たしてくれる方を
愛してしまうものだ」と、平然とした顔で言ってのけてましたが…とりあえず「人間なんて〜」以降は「巧らしいセリフ」
なので別としても、最初の「愛なんて後付けだって」という言葉が、むしろ意外ですよね。
逆に言えば、それはつまり「最初は何とも思ってなかったけどハチを好きになった」と認めてるようなものですし。
 最低なレイラ
巧が結婚するという話を聞き、レコーディングがあるにも関わらず黙ってスタジオを飛び出し、泣きながらシンに電話。
レイラの事を少なからず…友達としてか異性としてかは現状判断し辛いものの、多少以上に好きになっていたらしく、
「…お金は…もう要らないから…」と心底申し訳なさそうな顔と声で答えるシン、しかしレイラはよりによってシンの、
誰がどう聞いても「友達 or 好きな人から金を貰う事は出来ない」というセリフにも関わらず、この言葉を聞いた直後に、
「ヤスを…ヤスの携帯の番号教えて…」とシンへ懇願、冒頭にも記しましたが、ハチといいレイラといい、この作品に
出てくる女はほんま…レンか直樹にでも聞けばいいのに、わざわざシンに聞く辺りが最低ですよね。
けど、なら逆に「何故泣いてるのか?」も気になりますよね、巧が好きというのは知ってますが、まず間違いなくレイラは
シンにも恋愛感情があるでしょうから、だからこそ無意識に不倫とも取れる歌詞を書いてしまったんでしょうから、つまり
レイラの中では本命が巧、キープがシン、みたいな感じだったと思うんですけども、なら何故巧の結婚を知った直後、
毎回十万という大金を払ってまで会ってるシンではなく、わざわざシンにヤスの番号を聞いたのか、が解せないなと。
勿論、実は今でもヤスの事を好きだとか、今のレイラにとってのヤスはナナにとってのノブのようなもので、恋愛感情は
一切無くて異性の友人として一番好きな相手、というだけの事なのかもしれませんが、どうにもレイラの行動は酷すぎる。
 割れたグラスを見て涙を流すハチ
ナナが割ってしまったいちごのグラスは、どうやらナナは片付けずに飛び出したらしく、ハチは一人で割れたいちごの
グラスを片付けて涙を流してたようですが…今回のハチの妊娠をノブが「二股かけられた」と勘違いした可能性が十分に
あるのと同様、これもハチの視点で状況だけを見れば「キれたナナが二人で最初に買ったグラスを割って出て行った」と
勘違いする可能性も十分にあるので、ハチにしてみれば「ナナに嫌われた」と思い涙を流したのかもしれませんが、
まぁ、ナナが一つ目のグラスを割ってしまったのが事故だとかは抜きに、正直ハチは自業自得ですよね。
自業自得だろうと「二人で最初に買ったお揃いのいちごのグラス」が割れてしまったことは可哀相に思いますけども。



NANA   第37話 「レイラの孤独」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

個人的にレイラを…はっきり言ってしまえば嫌いな者としては、レイラの描写が多めだった今回のエピソードは、正直
残念ではあったものの、久々にナナとノブの友情が描かれたり、何より無駄に気合の入った作画が素晴らしかったです。
ところで今後はどうなっていくんでしょうね、どちらかといえば、最近まで最初と最後をハチの独白で展開させてたように、
基本的にハチを中心に物語は描かれてましたけど、ナナのモノローグへと変更してからは比較的ハチの出番が少なく
なってきてますし、今回に至っては展開の関係もあるもののハチの出番は不動産屋のパンフレットを見るシーンのみ。
ハチの心情なんて当然ナナやノブには分からないわけなので、今後はハチの出番を少なめにしてナナ主体で描くのも
面白そうというか、個人的にはそうなってくれないかなーと期待してます、別にハチが嫌いなわけではないんですが。
 いちごのグラスを一つだけ買うナナ
707号室で…ハチと巧の居る部屋からベッドの軋む音が聞こえ、苛立ちを隠せず机を叩いたところいちごのグラスが落下、
そこまでの記憶しかないナナには分からなくて当然ですが、ナナ自身が独白したように「多分割れたんだと思う」と
考えるのが自然なものの、レジの会計が105円だったので「一つしか買っていない」というのが面白いですよね。
面白いというか、当然ナナにしてみれば「落下したのは一つ」なので「まさか二つとも割った」とは考えてないので、
一つだけ買い直すのは何もおかしくはないものの、個人的には面白いなーと、今後仲直りした時にどうするのかが楽しみ。
 ヤスしか頼れる相手の居ないレイラ
「ごめんねヤス…いきなり電話して。他に…頼れる人がおもいつかなくて…」どうやらヤスに電話したレイラの第一声は
ソレだったようですが、ちょっとコレは真面目な話、個人的にはマジで最悪だと思うんですがどうでしょうか。
レイラが巧を好き、という事をブラストのメンバーや関係者が知ってるかどうかは別にして、心情的にブラスト関係者に
相談したり頼ったり出来ないというのは分かるものの、最初にシンに電話したのに、シンに頼りもしなければこの事を
打ち明けもせずヤスの番号を聞いた、というのはもぅマジで最低ですよね、ならそれはつまり、少なくともこの時点で
レイラがシンをどう思ってようと、やってる事は「ヤスに近付く為にシンを利用した」結果的にそういう事になりますし。
最初にシンを買った時点でそういうつもりが無かったとしても、シンにヤスの番号を聞いた時点でソレはそういう事になる。
 レイラは自己中心的すぎる
ヤスへの電話に関しては後述で「巧が結婚するって聞いて…とても歌う気になれなくて…!」と泣きついてましたが、
確かに、ソレが理由でレコーディングから逃げた以上…巧の事で逃げたのにシンに頼るのは「シンに悪い」ものの、
巧が結婚するのは自身にとって仕事を投げる程の衝撃なのに、自分は金で男を買って遊んでるのにそれはいいのか、と。
嫌な言い方をすれば、結局「レイラがシンと遊ぶのは良くても、巧が特定の女性に真剣になるのはダメ」なんですよね、
究極的な事を言えば、誰しも無意識の部分でそういう側面はあるでしょうけど、レイラが自分からシンを買った以上、
少なくともレイラが今現在取っている行動は…その涙は我侭を通り越してただの自己中じゃないのかと。
挙句、レイラを迎えに来たのが世話係と知るなり「ヤスの裏切り者ー!!!」とか、お前マジでどういうつもりやねんと。
 ハチが結婚すると知り衝撃を受けるノブ
ハチが巧と結婚するとナナに聞かされ、流石に動揺を隠せず「アイツは…なんだかんだ言っても、結局巧に惚れてんだよ。
そら元々分かってたし…でも、俺一応当事者なのに、なんで蚊帳の外なんだ?アイツにとって俺って…そんなに頼りない
存在だったのかな…」と自嘲気味に呟くと「泣いていいぞノブオ!あたしの胸で!!」とナナ。
けどコレはホント「ハチはノブの事を考えて」とかは抜きに、やっぱり「ノブの事が好き」なら絶対に言うべきですよね。
勿論、ハチの性格を考えると、淳子が逆に「ノブにだけはちゃんと言うべき」と強く言えば素直に従ったでしょうから、
結局ハチはこういう状況になっても「誰かの強い意見」に流されやすい性格ではあるものの、もぅマジで最低ですよね。
結果的に、ハチはノブに「別れる」という意思すら伝えず、結婚の事も巧からナナに伝えてもらい、その事で間接的に
ノブへ事実を伝えて別れる…つまり「自分の浅はかな行動の結果にも関わらず全て他人を通して事態を終わらせた」とか、
レイラはただの自己中ですけど、ハチは別の意味で自己中ですよね、妊娠して衝撃を受けてたものの、結局レイラ同様、
自分のやりたいようにやった結果妊娠してショックを受けて、事態の収拾は全て金持ちの巧に任せる、とか魔女すぎる。
 ノブへの友情を見せるナナ
「少なくともアンタは、あたしより何十倍も心がでっかい!あたしはアンタに出会うまで、人間なんか大っ嫌いだったけど、
誰一人信用出来なかったけど!アンタに出会って初めて世の中捨てたもんじゃねーと思ったんだ!」とノブに叫び、
その後は涙を流しながら「アンタは…頼りなくなんかないよノブ…女に振られたぐらいで…イジけるなよ…」とナナ。
ハチを自分の側に置いておく為にノブを利用した、と以前語っていたにも関わらず、続く独白で「胸を貸すはずが…あたしが
借りるはめになってしまった…。あたしはノブに、借りが山程あるから、やっぱり…ハチと仲直りするわけにはいかないよ…
いちごのグラスは、レンの部屋に持ち帰ろう…」と締め括ってましたけど、もぅこの一連のシーンが、最近はハチにせよ
レイラにせよ鬱陶しい一面ばかり描かれて微妙な気分だったものの、久々にナナが男前すぎる友情を見せてくれたので、
何て言うんでしょう、非常にスッキリしました、改めてノブに対するナナの友情が描かれてホント良かったです。
しかもまた、現実問題いちごのグラスの件を抜きにしても「ナナからハチへ接触する」必要なんか一切無いものの、
ノブとの事を、友情や借りを考えると、自分からハチと仲直りするわけにはいかない、というのがイイですよね。
前述のように、真偽は分からないものの、ハチを側に置く為にノブを利用したとナナ自身は語っていたにも関わらず、
実際にノブとハチを天秤にかけた場合、ナナはハチではなくノブを選んだわけなので…一辺倒な感想で申し訳ないですが、
ホント良かったです、また二人が恋愛対象ではなく、異性の友人として最も親しい相手、という関係なのが最高にイイ。
ただ唯一残念だったのは、この場面で今回のエピソードを終わらせてくれれば後味としても最高だったのに、曲をいきなり
ぶった切ってパパラッチの編集部へ場面転換したのが残念だったなとー、スパっと終わらせてほしかったトコロ。



NANA   第38話 「ブラスト新曲!!」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV

最初に展開されていた、ナナとハチが東京へ出てくるまでの個別エピソード終了後は、ナナもハチも毎回何かしらの出番が
用意されていたのに対して、今回初めて全編を通してハチ本人が一度も出てこない内容になってましたけど、確かに、
やっぱりナナ視点で物語を進める場合は、いっその事出さずに「ハチが何を考えてるか分からない」というナナの心情を
前面に押し出して描くのは有りですよね、特に今はハチの個人描写はともかく、ハチが物語に影響する何かを起こす、
という事は妊婦という事を除いても無いわけなので、ハチを一切出さずに展開するのも良いかもなーと。
 ハチの毎日
妊娠の関係上流石にバイトは…まぁ休みを貰ってるというよりもはや辞めてるでしょうか、そんなハチが毎日何をして
過ごしているかというと、毎日「くつ下が編めた」などのメールを巧に送ってるらしい事が判明。
別にハチが何をして過ごそうが自由ですし、出産予定日が翌年の5月で今現在は9月、そういう事を抜きにしても、既に
産まれてくる子供の為にくつ下を編むというのは実にハチらしいですが、ほんま、ノブやナナに自分の口から何も語らず、
一体どういう気持ちで毎日を過ごしているのか思えば、よもやこんな楽しそうな毎日とは思いもよらず。
 勝手な事を話す当時の同級生
ナナとレンを結ぶ接点を求め雑誌の取材記録と称してナナの当時の同級生に色々聞いて回る編集者、本人も言うように
雑誌の取材記録なので、仮にもそう言った以上紙面に出すという事は無いんでしょうけども、質問された同級生達は、
五年生の時ウサギ小屋のウサギが惨殺されてた事を「いかにもそういうのやりそうなくらーい子だったから、みんな大崎が
やった、って言ってた」「大崎って、あの援交やってるのがバレて退学になった女でしょ?今度は何したの?」と、
確証も無いのに、よりによって「雑誌記者」にそれだけ話せる神経が凄いですよね、勿論悪い意味で。
逆に「嫌がらせした上級生に怪我させた、って聞きました」に関しては、恐らくコレは事実なんでしょうけども、正直ソレは
別に悪い事ではないので、何も問題は無いというか、何故その事をネチネチ話すのかが分からんなーと。
まぁ、こういうのはワイドショーなんかで放送される「街の人に意見を聞いてみました」なんかと同じで、良くも悪くも
面白そうなコメントばかり取り上げるわけなので、誰しもがそういう勝手な事を言ってるわけではないんでしょうが。
 デビュー出来るのかどうか
結論から言えば「漫画なので」とかは抜きに、どれだけガイアが渋っていても、この展開でいけば近いうちにナナとレンの
熱愛が報道されマスコミがブラストにも注目する→それなら金が取れそうなのでガイアとしてもこの機会にデビューさせる、
という流れになるでしょうからデビューは目前だと思うんですが、ナナが「じゃあすぐにでもレコーディングさせて下さい、
そろそろ所属事務所も決めて頂かないと」と言って、当然ガイアが渋ってるのを知ってる川野さんとしては言葉を濁すしか
無かったわけですが、実際問題「いつデビュー出来るのか?」は真面目に大事ですよね。
早くデビューしたいという純粋な気持ちもあるでしょうけど、それ以上にデビューが決まればレコーディングやら取材やらで
忙しくなるので、当然バイトや仕事は辞めて音楽に専念しなければならないのでせめてデビューの、大体の日取りぐらいは
教えるべきですよね、実際は話が滞ってるので仕方無いですけど、特にヤスなんかは弁護士なので「辞めます」と言って
そうすぐに辞めれる仕事でもないので、事前にデビューの日取りを教えてもらわないと仕事を辞めれなくなりますし。
 ナナとシンに対するヤスの気持ち
愛情を受けずに育った二人の事を「あいつらに、所詮世の中金と欲だけだって思わせたくないんですよ」と、ヤスは
そう川野さんに話してましたが、ナナはレンと相思相愛になって、今はハチと心が離れてしまってるもののハチの事も
友達として好きになれたので大丈夫でしょうけども、まぁ、正直シンは無理ですよね。
レイラの事を好きになったっぽい感じですけど、そのレイラとは最初に「レイラが金を払ってシンを買った」わけなので、
結局ヤスの言う「欲」でレイラはシンを「金で買う事にした」ので、少なくとも今の状態ではもぅ無理じゃないかなーと。
 ナナに反抗するシン
正直シンに対するナナのセリフは八つ当たりにしか聞こえなかったので、シンがナナを言葉で言い負かしたのは聞いてて
気分が良かったんですが、シンが「じゃその服は?全部美里ちゃんとレンからの貢物なんでしょ」と言うと、ナナは激昂して
シンに掴みかかり「わりぃかよ!?売りやってるテメェと一緒にすんな!!」と叫んでましたけど、コレはちょっと、
印象が悪いというか、はっきり言えば最悪ですよね、場合によってはシンがバンドを抜ける引き金にもなりかねない。
ナナの言葉にシンは「一緒にされたくないのはコッチだよ。僕はそれ相応の奉仕をしてるんだ。ナナさんなんて、レンの
優しさに甘えてるだけじゃん」と言い返し、ヤバイと思ったのかノブが「シン!」と声をかけてその場は終わりましたけど、
シンの言うように、シンは自分で働いてお金を得てそのお金で物を買ってるのに対して、ナナは…勿論悪くはないものの、
シンに言われたように「周囲からの貰い物」で「今」があるのに、働いてるシンにケチをつけるのは論外ですよね。
挙句に「売りやってる」とか、そんな如何にも「水商売をやってる人間は最低」みたいな言い方は、コレばかりはもぅ
人間として問題があるというか、極論ですけど白人が黒人を迫害してるのと似たようなものじゃないですか。
どういう事であろうとイイ事はイイ、悪い事は悪い、イイ事の中にも悪い人は居る、悪い事の中にもイイ人は居る、
そういう当然の常識を無視して「○○をやってる奴は全て悪い」と決め付けた言葉だったので、ちょっと印象悪いなーと。
 707号室を出るハチ
そんな印象の悪さを見せてしまったナナですが、レンがノブの部屋に来るという事なので急遽707号室へ帰宅する事に。
が、既にハチは引っ越しを終えた後で「ナナへ」と記した置手紙があるだけという、追い討ちをかけるような展開に。
というか、ハチはノブとナナに妊娠の事を自分から言わなかっただけでなく、今度は気まずくなって喋る機会が無いまま、
そのまま全てを無視して巧との新居へ逃げた、というのが…まぁ、よくここまで出来ますよね。
ナナとはお互い友達として、別にレズというわけではなく同性の中で最も好きな相手でしょうから、だからこそ逆に
巧との事を話し辛いというのも分かりますけど、結局何も言わずに逃げて、自分の口から言うのではなく紙に書き残す、
というのが…いやまぁ、最低とか酷いとか罵るばかりで恐縮なんですが、よくもまぁ毎回ハチの印象を悪く出来るなと。



NANA   第39話 「淳子の部屋 3」
(C)矢沢漫画制作所/集英社・VAP・マッドハウス・NTV
総集編、一年を締め括るラストの放送が特別番組と称したナビゲーターの趣味番組だったり、年明け一週目は放送休止、
二週目でようやく放送再開かと思いきや総集編という、本編を三週間待たせるというこのイカれっぷりが何とも言えません。
常識で考えて年末の特別番組は…別に放送するなとは言いませんが、放送一回分を費やしてやる内容ではないので、
特別番組の時に淳子の部屋を放送して、それで今回本編を放送すれば良かった、とか制作側は思わないんでしょうか。
で、内容の方は相変わらずの総集編でした、場面によって曲を変えたり映像と音声を組み合わせていたりはしますが、
直樹の出番があって珍しかった、以外の感想は無いかなと、新年一発目の放送に総集編を持ってくる根性は凄い。


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