落語天女おゆい

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落語天女おゆい   第01話 「華のお江戸に天女舞う」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

予想外に面白かったです、ある意味王道なのでこういう展開が好きな人にとっては安定して楽しめるレベルというか。
別に馬鹿にするわけではないですが、確かに「何故落語なのか?」と思いはしますけども、キャラも活きてますし、
やってる事はサクラ大戦や遥かなる時空の中でとそう変わりはしませんが、逆に王道なので安定感はあったりと、
個人的には期待してなかった分、より楽しめたなという感じです、久々に富沢さんの声も聞けましたし。
唯と雅の掛け合いがやや勢い的に弱かった気はしますが、唯、雅、それぞれ単独での良さは弾けすぎてる分光るモノが
ありましたし、男性陣に堀内さんや石田さんを起用してくれてるおかげで安心して聞ける、というのも好印象だなと。
どうも昨今の萌えアニメや女性キャラが主流のアニメは、別に悪いとは言いませんが演技力の乏しい新人の男性声優を
起用してる事が多くて、折角ヒロインが上手いのに肝心の主役の声で萎える、という事が多かったのを考えると良い感じ。
ただ、男性陣は安定なのに、女性陣に微妙…まぁ微妙と言っても個人的な趣味やらが影響してるので、他の方にとっては
悪くても俺にとっては良い、俺にとって良くても他の方にとっては悪い、そういう事は当然あるので何とも言えませんが、
どういう作品にも小鈴みたいなロリキャラ、或いは年齢的にはソコまでではないもののロリ系のキャラ、というのが
用意されてますが、個人的にはホントこういうの何とかならないかなーと。
誰しも「んー、こういうタイプはあんま好きじゃないなー」というタイプがあるとは思うんですが、流石にロリとかは
度を超してるというか、ロリ系キャラに用意されてる展開が概ねどういった作品でも似たようなモノになってる事を
考えると余計微妙かなと、悪いとは言いませんが、あくまでも個人的にはちょっと遠慮してもらいたい感じ。
あとは第一話なので考慮に入れる必要はある意味無いんですが、作画が非常に綺麗だったのがひたすら良かったなと。
男女共に映える絵だったので、久々にこういう絵で良い絵に巡り合えたとでもいうか。
結構面白かったので次回以降も普通に楽しみなんですが、戦い等の全てが終わった時、新たな天女として江戸時代に
飛ばされたキャラ達が現代に戻る展開になるのかだけが気になります、戻らなければ個人的には尚好感触。



落語天女おゆい   第02話 「学園祭で唯、反省!」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

一話よりはテンション低めで少々残念でしたけど、個人的には今期で唯一マジカノ同様安定して面白いなと。
晶と鈴が質屋に携帯を持って行き、カメラ機能や漢字の変換機能を紹介して高値で質入れしようとしてましたけど、
確かに江戸時代で考えれば現代の携帯電話は凄いどころの騒ぎじゃないですよね。
時代が古すぎると魔女だので畏怖の対象になるだけですけど、江戸なら色んな発明や開発の盛んな時期だったので、
「遂にこんなモノまで完成したのか」という事で驚いて賞賛されるに留まるので、個人的にはこの携帯の質入れ、
現代から江戸へタイムスリップしたからこそ出来た展開なので、ちょっとこの辺りの展開と描写は良いなと思いました。
良いと言えば本物がそのまま出てきた小遊三師匠、アニメのアフレコだろうと本職なので当たり前ですけども、
流石にプロだけあって落語シーンでの喋りが上手いですよね、落語を全く聞いた事の無い俺からすれば唯の喋りでも
十分それっぽく聞こえるものの、その直後に小遊三師匠のを聞くとスムーズに喋ってたりテンポが良かったりで、
しつこくもやっぱりプロは凄いなと思いました、ただ失礼ながら笑えるかと言えば全く面白くはありませんでしたが。
でもまぁ何と言うか、ある意味仕方無いですよね、実際に面白い面白くないを抜きで考えると漫才なんかはデカイ声や
顔の勢いだけで客を笑わせる事も可能なものの、どうにも落語は印象的に「ダルそう」というイメージが浸透してるので、
その点で考えても、よりによって萌えアニメ全盛期の今に、女主体のキャラ構成で落語はキツイものがあるなと。
確かに、このアニメが放送されてるおかげで俺なんかは初めて落語を聞く機会に恵まれましたけど、もう少し上手い具合に
展開に盛り込むなり良さや面白さを見せてくれないと厳しいかなと、前述の様に小遊三師匠は素で良かったんですが。
他だと…妙は今のトコ沢城さんのおかげで良キャラになってるなという印象が強いです。
お銀達はどうなんでしょうね、天女の御魂でしたっけ、四人共アレが抜けて行って、前回冒頭でやられた二人が今回は
登場せず四人での登場だったので、つまり御魂が抜ける = 死亡、という解釈でいいんでしょうか。
個人的には女子供だろうとちゃんと死んでくれた方が色んな意味で良さを感じるので、そうだと嬉しいんですけども。



落語天女おゆい   第03話 「走れ!唯 妖魔を倒せ」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

面白かったー、恐らく本作のこういうノリが個人的に好きだと思うので、今後どういう内容でも楽しめる印象が。
開幕唯を追いかける町同心が鬼の棒読みだった時は流石にどうしようかと思いましたが、唯が圓朝と出会うまでの展開が
良い意味で王道で、出会った後の敵との戦いも良い意味で王道だったので、基本的に王道の好きな者としては大満足。
というよりも唯と雅の絡みがとにかく良かったです、唯単品で考えれば正直あざといキャラだとは思いますけども、
雅がとにかくイイ、ただお譲なだけでなく唯と実は仲が良かったり色んなツッコミを即座に入れれたり、かと思いきや、
「これは夢なんかじゃありません、タイムストリップですから!」とハイレベルなボケをかましたりと只者ではない。
また小島さんが雅というキャラに対して非常にハマってるのが特に良いなと、ここまでハマってるキャラも珍しいぐらい。
他だと涼でしょうか、皆の服を調達する為に出かけたのに、北辰一刀流の玄武館を発見し嬉々として門を潜ったり。
他に目を惹いた点としては、三話になって何を今更という感じですが圓朝、堀内さんが若いキャラを担当されるのは、
最近だと比較的珍しいので単純に新鮮でした、「こいつら絶対天女じゃねー!」とか久々に若い言葉遣い。
一方のお銀生存、個人的には少々残念だったというか、御魂消失 = 本体も死亡ではない、はちょっと甘いなーと。
別に甘いもクソもないですし、そんな無理に人を殺す必要も無いんですが、仮に天女でなくなっても身体能力はそのまま、
なら敵にとっては極力始末しておくに越した事は無いわけなので、そう考えると「御魂が無くなった」というだけで、
右京がお銀達を放置してるのは甘すぎるなと、敵が冷酷非道だと隙が出来ないから展開上困る、とかは別にして。
後は平賀源内、携帯の待ち受け画像を見て晶に惚れてるっぽい描写がありましたけど、仮に二人が結ばれるとしても、
最後どちらもが過去か現代に残る、という展開にさえならなければ、しつこくも個人的には嬉しいかなと。
晶は江戸オタクなので最後そのまま残りそうな気もしますけど、あまりご都合主義な展開が続くと流石に冷めるかなと。
あ、あと気になったのが「芸をして道行く人々からお金を貰う」という江戸時代独特の状況。
今現在の現代から考えれば、そういうのって非常に羨ましいですよね、芸の良し悪しにもよるものの、はっきり言えば
そんな簡単な事で金が貰えるわけじゃないですか、科学もそうですけど、様々な意味での進歩は、人々の生活や心を
豊かにする反面、人々の自由や楽しみを奪って行った、というのを、こんな事で再確認出来たのが中々熱いというか。



落語天女おゆい   第04話 「落語天女おゆい登場!」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

前回までと違いちょっとテンション落ちたかなという印象、唯と雅の絡みが減ったせいでそう思ったのかもしれませんが。
その反面、唯みたいな性格のキャラが天女になる決心をするのは中々難しいと思うので、天女になるまでの過程と描写は
結構良い感じだったのではないかと、こういう展開でもなければ、また妙が激昂しそうな理由で天女になりそうですし。
まぁ、厳密には「天女になる決意」ではなく「妙を燃えさかる屋敷から助け出す為の力が欲しい」と願った直後に天女化、
という流れなので、どちらかと言えば「勝手に天女に任命された」みたいな流れではありましたけども。
しかしこの天女関連の設定…というか展開もエグイですよね、唯達のように現代の女子高生を無理矢理呼ぶくせに、
本人が天女になる決意をしなければ別にならなくてもイイ、確かに妙みたいな性格だと、妙も天女になるとかは抜きに
現代へ帰れるなら中々融通の効くモノではあるものの、勝手に江戸へ連れてくるくせにやる気が無いならやらなくても
構わないとかほんま、それならまず連れてくる前に決断させてやれと、誰が説明するねんと言われればアレですが。
そんな妙、唯と雅は落語天女だと圓朝が言い、異常に喜ぶ唯と項垂れる雅の言い争いを見て「やめてよ!そんな事…
どうでもいいじゃない!私達帰れないんだよ!?」と言い「私…おうちに帰りたい…」と発言。
あまりにも正論で逆に驚くレベルだったんですが、よくよく考えればこういうのって人にもよりますよね。
実際マジでどうなのか、というトコロまで考えなければ、正直妙以外は別に江戸で当分過ごす事に異論は無いでしょうし。
何よりお銀達が全員生存している = 確率的な問題で言えば敵も殺すまではしてこないだろうから死ぬ事は無い、ですし。
なので、家に帰りたいという事は帰りたいだけの理由があるという事なので、色んな意味で妙は凄いなーと。
一方の鈴、妙が泣いたのを見て自分は何も出来なかったが、すぐに妙を追いかけた晶は大人だと思った、と発言。
けどコレも微妙ですよね、妙は性格上、何か言ったりした時に誰からも反応が無いと余計深みにハマるタイプなので
追いかけたのは正解でしょうけど、実際こういう時、誰かが追いかけてきたら疎ましく思う人の方が多いでしょうし。
普段物静かな人程追いかけると余計キれる、という事があるので、個人的にはむしろ追いかけてくるヤツはウザイなーと。
晶の説得…というか妙へ言った言葉は流石に年の功と言うべきか安定感のあるモノでしたけども。
あとは…唯はまだしも、雅が化物相手にスラスラと寿限無を言えたのは肝が座ってるというか、何故か笑えました。
圓朝も昨今の萌えアニメの男と違い、妙に良いキャラしてるので言動が面白いですし、平賀源内が余裕で時間を超えて
移動してるのにお銀達はそんなに驚いてない、というのも設定的に面白かったです。
ただ、平賀源内が時間移動してるという事は、最終的に晶とくっ付いても現代へ移動して一緒に暮らせる、という
展開が既に読めてしまったようなものなので、そういう意味では多少微妙かなと、別れを惜しむ展開が見れませんし。
次回は雅が天女になるようなので非常に楽しみです、サブタイに高笑いのセリフが入ってる辺りが雅らしくて良好。



落語天女おゆい   第05話 「おーっほほほ!落語天女みやび登場」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

個人的には今回も非常に楽しませて頂いたんですが、良い部分と悪い部分が極端だった気がします。
厳密には悪い部分というよりも、展開と結末的に「雅的には本当にそれでOKなのか?」という疑問が残る感じ。
雅が一人だけ何も出来ず無力感を感じる展開だったのは良かったものの、まず状況的に多少無理があるかなーと。
もっと個々人が「この人物だからこそ出来る」という行動を取っているが雅にはそういう才能が無い、そういう状況で
一人項垂れるなら分かるんですが、基本的にやろうと思えば雅にも出来る事でしたし、お菓子を貰ってきた時以外なら、
「何か手伝う」と言えば出来る事だったのが微妙かなーと、実際妙なんかは晶に言われて仕事を手伝ったんでしょうし。
しつこくも面白かったんですけども、雅の性格を考えるとまだ展開的には微妙かなーと、天女になって大元を撃破、
高笑いしながら凱旋して唯と会話した事に関しても「自分だけ何も出来ない」で悩んでる割りにはアレですし。
ただ、微妙とは言いつつも、朝目が覚めると同室の唯は既に布団も畳んで外で洗い物をしている、顔を洗おうとすると
唯が水を汲んでくれたりと、一番身近に居る唯が普段ふざけてるのにこういう状況下にも関わらず非常に順応している、
その事が雅にとっては衝撃でより「自分は何も出来ない」と思う展開になっていたのは良かったです。
しかしアレですよね、桶を放り込んで水を汲み上げる井戸、コレを見て「やり方知ってるんですの…?」と雅は唯に質問、
「さっきくまさんに教えてもらったんだー」という唯の返答は別に、正直、まぁコレに関しては見れば分かりますよね。
習うとか習わないとかじゃなくて、上方にはロープの付いた桶、井戸には水、そら普通汲み上げるしかないやろうと。
むしろ晶辺りが空気を読まずポンプ式のを開発したら、それはそれで面白いかなという気もしますが。
雅関連だと街中で出会った老人、名前が妖怪化物使いという恐ろしく安直な名前だった事にまず笑いましたが、
外見上は普通の老人なのに天女に覚醒した雅は容赦無く矢を放ち撃破、外見が人間やのによぉやれるなと。
唯が妖魔に囲まれてるのを…念視でいいんでしょうか、その光景を見て自我を取り戻し天女に覚醒したのは…まぁ、
お嬢で唯の友達という点で考えれば、雅だからこそ許せる覚醒法という感じでしょうか、微妙に勿体無い気もしますが。
他の面だと唯に天女をやるかどうかで質問する圓朝、「この前は成り行きでああなっちまったが…おめぇの気持ちを
聞いてなかった…どうなんだ?」個人的には何気に良い感じやなーと、確かに妙を助ける為に唯は力が欲しいと望み、
その結果天女になったわけですけども、こういうのって他の作品だとそのまま雪崩式に天女をやる事が確定、
そういう展開が多いので、ちゃんと確認を取る辺りが展開的に良いなと。
で、その質問に唯は宝珠が連れてきたのはその為だと思うし、人が泣いたり苦しんだりするのは嫌、という理由で了承。
如何にも唯らしい理由で良いですし、恐らく雅は唯がやるならやる、みたいな理由でやるでしょうけどソレも良好。
ところで今回最も残念だったのは部屋割り、お銀によるとくじ引きで決めて二人一部屋にしたそうですけども、
いくらなんでもあまりに普通すぎるペアだったのが残念です、正直そんな面白みの無いペアは無いやろうと。
そんな中で涼と妙の部屋の壁には涼が設置したであろうと思われる「魂」と書かれた掛け軸が、渋すぎて吹いた。



落語天女おゆい   第06話 「恋の行方 それぞれの覚醒」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

サブタイで「それぞれの覚醒」と銘打っておきながら、実際には鈴のみが覚醒、というのは流石にどうかと思いましたが、
内容の方は…まぁ、内容もサブタイのフェイクに準拠して今回は微妙だったかなと、作画も珍しくレベルが低かったですし。
今回覚醒した鈴に関しては展開や設定面での練り込み不足を感じました、唯と雅は二人でメインを張るキャラなので
細部までしっかりしてるというのも分かるんですが、鈴は龍脈の流れを感じる事が出来ると言われながらも、唯達に力を
貸したり結界を張ったのは龍脈とは何の関係も無いので、肝心の龍脈の要素が活用されておらず、覚醒までの流れも
唯達と違い、ポン太のおかげで絵の中から戻ってくる→自分の身代わりになって追いかけられてるポン太を発見→「大事な
お友達を苛めるなんて許せない!」で天女になるという、年齢的な事を考えても「それは無いやろう」という流れで残念。
一方、サブタイ通り同時に覚醒するとばかり思っていた晶は別の意味で微妙でした、悪いという意味ではなく。
晶は涼の兄の和と以前付き合っていたが、和はバイク事故で死亡というのはよくある設定という事で構わないんですが、
何故か眠りから覚めない晶、雅が「現実に戻ってきてほしいという強い気持ちが〜」とか言う中、何の前触れも無く妙が、
「白雪姫…キスをすれば晶さんは目覚めるんじゃないですか?」と爆弾発言、涼の援護もあり結果的に源内は晶に接吻を
するハメになったものの、実際目が覚めたのは夢の中で和と接吻した直後に晶の意識が復活、だったじゃないですか。
丁度その時源内からの接吻を喰らってたとはいえ、これはつまり、結局晶は自力で目覚めた、或いは皆が言うような
悪夢というわけではなかったという事でしょうか、仮に源内の接吻が夢の中でも相手が和とはいえ接吻する状況になった、
というのであれば源内の想いや現実に戻ってきてほしいという強い気持ちがどうとではなく、接吻で戻った、という即物的な
結果で晶が戻ってきたという結果になってしまうわけですし、それはそれで意外性があって面白いですが。
えー個人的には今回は少々微妙でした、冒頭やラスト等、妙に雅が演劇方面でノリノリだったのは面白かったですし、
源内による晶への接吻シーンを再現しようとしてる雅に「バ、バカ!やめろ!寿司奢ってやるからよ!」とか妙な取引を
持ちかける源内等、相変わらず日常展開は良い感じだったんですが肝心の本筋が微妙だったな、という感じです。



落語天女おゆい   第07話 「涼、覚醒!決闘!高田馬場」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

今回で涼も天女になりましたけど、個人的には涼の天女化が一番納得出来たというか、自然な描写だったなーと。
天女になる決心をしたわけではないので、そういう意味では相変わらずどうかなという気はするものの、兼定を拾うと
パワーがみなぎって天女に覚醒というのは、展開的にも王道で燃えますし不自然ではないので結構良い感じやったなと。
強いて言えば、戦闘中にアドバイスを思い出したりしてたので登場した意味はあるものの土方、わざわざ実在の人物を
持ってくるなら、もう少し何か涼の天女化に絡める形で魅せてほしかったなと思ったり。
無難な出番だと思いますし、涼は土方に惚れたっぽいので扱いとしてはむしろ上手かったんですが、前半の出番に対し、
後半はあまり出番が無かったので結果的に印象に残り辛かったような気がします、折角の土方なのに戦闘皆無ですし。
しかし涼の木刀凄いですよね、敵の真剣とやりあっても斬れず、ハゲのオッサンに投げつけると腹部に突き刺さる、
ようやく斬られたのが右京の真剣とやりあってる最中とかほんま、涼の木刀どんな強度やねんと。
敵との戦闘中に背中を向けて木の方へ逃げたのは、敵が言うようにちょっとみっともないかなーと。
一対一と言いながらも実質三対一で仕掛けてきた敵に「みっともない」とか言われるのはどうかと思いますけど、
流石に、涼みたいに如何にも侍と呼べる人物が戦闘中に、敵に背を向けて一旦逃げるというのはカッコ悪いかなと。
その後の敵への攻撃で、本体の剣だけは涼へ攻撃した際の血が付着したままだったので分身との見分けがついた、
というのはありがちながらも悪くなかったです、気付かない敵もどうかと思いますが、まぁ、無難ながらも良好。
ところで、涼は大きい胸が邪魔だからさらしをまいてる、と晶が言ってましたけど、実際剣道やってると胸がデカくなる
ものなんでしょうか、漫画にせよアニメにせよ、基本的に剣道やってる女性キャラは胸がデカくてさらしが標準装備。
ただ単にそういう設定が好きだとか、そういう風にするものと思ってデカくしてるのかもしれませんが、こうもほぼ均一に
デカいと剣道をやる = 胸がデカくなる、とかの理由でもあるのかなと思ってしまうんですが。
確か、バスケはやってると胸筋が鍛えられて胸の発育が良くなるんですよね、だからデカくなるというのはよく聞きますが。
まぁ胸の話はどうでもいいんですが、朝から並んで寿限無をやってる唯と雅、そのまま攻撃に使えるので練習するのは
悪くないんですが、江戸に来てどれくらいなのか、寿限無をやり始めて経過した日数はどれくらいなのか、詳細には
描かれてないので分からないものの、やり慣れてるはずの唯と違い、雅がスラスラ言えてるのはちょっと違和感が。
特に今回のように出番の少ないエピソードの場合、こういうところで噛んだりして唯の邪魔をする、みたいな描写を見せて
くれる方が雅らしいかなと思ったり、てか噛まずに喋ってるとか以前に雅が寿限無をやってるとひたすら変な感じ。



落語天女おゆい   第08話 「恋の行方ふたたび 江戸湾大決戦!」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

唯と雅が妙に仲良く一緒に寿限無をしたり、晶の復活時に「晶さんが…やったー!やったやったやったー!」と、
二人で手を取り合い戦闘中にも関わらず笑顔で周囲を飛び回る辺りは良かったんですが、肝心の本筋部分が微妙かなと。
早速のっけから吉原の映像、流石に今回は一番年齢の高い晶らしく今までよりも大人びた内容になるのかなと思いきや、
どこかしらの遊郭で黒船の艦長が…ちょwwwwwwwwwペリー遊女遊びかよwwwwwwwwwだったのは吹きましたし、
遊女がお茶を淹れてるのに体を触るという下品な行動、挙句に操られ「撃て撃て撃て!江戸の町を火の海にするのだ!」
なんかもぅペリーへの冒涜も甚だしい内容だったのにはむしろ笑わせて頂いたんですが、ちょっと晶の展開が微妙かなと。
源内のからくりを使う際に大量のエネルギーを使うという設定はいいですし、実際晶は使いすぎて死にかけたので、
その辺りは「マジで死ぬ」かどうかは別に設定がしっかりしてる事が描かれてるのでいいものの、死にかけるまでの過程、
周囲が「晶が死ぬのでは?」と思うまでの展開、この二点が急ぎすぎなんじゃないかなと、中盤の描写が駆け足すぎ。
鈴の回復中に源内が告白するのは、源内の性格を考えればおかしくないので構わないものの、復活までが早いわ、
天女としての覚醒が「宝珠が私に呼びかけてる…そろそろ、私も目覚めなさいって」という、失礼ながらあまりにも
適当な流れでの天女化だったのがちょっとなーと、前回の涼が個人的に良かっただけに余計残念でした。
むしろその涼、前回もスパっと人斬りを見せてくれる異常な潔さがありましたが、今回も相手が敵で、目が赤く光ってるので
恐らく人間ではないと予想出来ても、いきなり真剣で胸をばっさり斬ったのは凄いなと、流石に思い切りが良すぎ。
他に気になったのは圓朝のしていた話、若者が一年稼いで会いに来てくれて、本当の事も話してくれたので遊女を辞めて
夫婦になったという流れ、吉原や遊女にはあまり詳しくないので分かりませんけど、吉原ってそんな簡単に辞めたり出来る
ものなんでしょうか、売られてきた場合は基本的に不可能ですし、売れっ子なら尚更無理。
色んな意味で都合の良すぎる話やなと思いました、作り物の演目なのでアレですけども、何となく「んー」という感じ。



落語天女おゆい   第09話 「黒衣の花嫁 明かされる秘密」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

今回は面白くなったり、結局オチで「えー」となったり、個人的には良くも悪くも忙しい内容でした。
妙が疎外感を感じる描写が練り込めてないと思いましたが、宝珠が邪に取り込まれれば江戸の結果が消える事が判明、
敵は当然必死で結界を崩す行動をしてきてて、妙に至っては完璧に堕ちる寸前だった、そこへ唯の叫びが届き自我復活、
すんでのところで妙の宝珠が邪に染まらずにすんだものの、結局左京が右京を殺し、右京の血で宝珠を邪に染める事に。
展開だけ見れば「王道展開で助かったかと思いきや実はまだ作戦があった」で熱いんですが、恐らく1クールでしょうから
あまり話数的余裕が無いんでしょうけども、逆にコレも王道ながら妙が邪に染まって唯達の敵に回る展開の方が
個人的には嬉しかったなーと、展開だけで見れば次回妙が敵に回ってくれそうな気もしますが。
ほら、結局妙は右京の言葉で一度完璧に堕ちたじゃないですか、実際唯を心の奥底で憎んでて、ソレを言われたので
そのまま流れに身を任せてという状態、ソコへ唯の言葉が一度聞こえたぐらいで自我を取り戻すとか、結局ソレは妙が
本当の意味で唯を信用したわけでははなく、コレもやはり状況に流された結果じゃないですか。
「今、唯の声が聞こえたから唯を信じる」であり「唯の言葉を思い出したから」ではないので、それなら意味が無い気が。
ところで今回、宝珠は五不動だという事が明かされてましたが、まぁ俺なんてそんなに詳しくは無いので偉そうに
書くような事ではないんですが、五色不動を「五不動」と呼称することってあるんでしょうか?
実際「五不動」と言ってたのであるんでしょうけど、普通に「五色不動」と言う方が時代を考えると合うんじゃないかなーと。
で、この五不動でふと気になったんですけども、右京達の苗字である小塚原、コレはやはり小塚原刑場の小塚原を
指してるんでしょうか、妖魔を指揮してるので厳密には違うかもしれませんが、人々を処刑する、という意味において。
今回は展開面での微妙さはあったものの、五不動や小塚原など、色々と考えさせられる箇所があって面白かったです。
ただ左京、「今宵は弟の婚礼…流すのは花嫁の血のみで良い…」というセリフはカッコイイんですが、唯達殺せよと。
唯が呪符を力ずくで剥がそうとして「信じられん…この天女…」とか言ってる場合じゃない、どう考えても後々邪魔に
なるのは明白ですし、どうせ後で殺すのなら今すぐ殺せと、この辺りが展開重視で「何故か殺さない」だったのが微妙。



落語天女おゆい   第10話 「妖魔軍侵攻!火事と天女は江戸の華」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

神作画、元々おゆいは作画レベルが安定して綺麗なのに、それでもこういう神作画を平気で盛り込んでくるのが凄いなと。
内容の方も作画の良さに比例して良い感じで、構成面でも前半が唯を中心にコミカルなノリで久々に雅との絡みも有り、
中盤以降は妙を助ける為の戦闘描写メインで、展開自体は流石に王道のソレだったものの安定して楽しめました。
確かに仲間が次々と倒れていくところや、天女へと覚醒した妙の能力が、水竜を呼び出し水を舞わす事が出来たので
江戸中の炎を鎮火する事に成功した、というのは悪い意味での王道だったりご都合主義だった気もしますが、
概ね全体的に面白かったので個人的には好印象、雅が唯の為に暗黒竜へ接近し、ソレが原因で結果的にやられる事に
なったとはいえ、雅が自分から唯の為に位置を照らし出したというのが単純に熱かったです、こちらは良い意味の王道で。
ただ強いて言えば今回の肝でもある妙の救出、前回の妙関連の展開もそうだったんですが、ちょっと適当すぎるかなーと。
鈴は龍脈の力で仲間の天女と交信可能みたいですが、他の天女は出来ないのに唯が「妙ちゃん…!」と独白しただけで
妙の自我が戻り暗黒竜の場所へ導いたりと、そこまでの展開が良かっただけにそんな描写は無いんじゃないかなと。
無難に熱い呼びかけで説得しろとは言いませんが、少なくとも妙は唯の事を憎んでると、前回もソコを責められて一度は
堕ちてしまったのに、そんな唯がいくら自分を助ける為に奮闘し必死になってるとはいえ、心の中で叫んだだけで、
実際聞こえたのかどうかは分かりませんが妙の心に届くというのは「無い」かなと。
既に心で通じてると言えば聞こえはいいですし熱いんですが、展開が王道ながらも盛り上がる一方だったのに、肝心要の
救出劇があっさりしすぎてたのでちょっとなーと、よくある「初期設定を考えるのは上手いのにオチが下手」の印象。
他の面は前述の通り良い感じでした、鈴の指示で各地へ移動した面々が死に…まぁ死んではいませんが、戦闘不能に
なったのは正直無様としか言いようがありませんが、ある意味敵の凄さを表現してると思えば良い感じかなと。
あとは…あ、冒頭で妙の名を呼ぶ唯の叫び声、この時の声があまり唯の声っぽくなかったのが残念でした。
後藤さん本人の声を聞いた事はないんですが、冒頭の叫びに関しては唯の声になりきれてなかったのが微妙なトコロ。



落語天女おゆい   第11話 「最後の戦い 失われる命」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

今回は良い意味での直球王道展開で良い感じでしたー、恐らく妙が無難に圓朝の危機を救うのだろうと思っていたら、
まさかの圓朝がマジで斬られて妙に関しては冒頭以外出番無しと、コレに関しては良い意味で予想を裏切られました。
唯と圓朝の絡みも良かったですし、左京と圓朝の絡みも良い感じ、事実上雅達を人質に取られた状態で焦る唯も
良かったりと、今回は丁寧な良さも感じられました、妙が何もして無いのが逆に印象を底上げしてる感じで。
ただ全てが良かったわけではなく、単に俺が結界に関する設定をきちんと理解出来てなかっただけかもしれませんが、
左京は結界を解く為に唯の宝珠を奪おうとしてたじゃないですか、何とかして負の感情を引き出そうと。
でもそれなら、仮にあの炎がマジで雅達のモノであれば、炎を消す = 雅達の命が摘まれる、つまり炎を消せば無理に
唯から宝珠を奪わなくても結界を消せるので、その事実に唯も圓朝も気付かなかったのがちょっと微妙だったかなーと。
命をかけた真剣勝負の最中にそこまで気が回らなかったと言われればそれまでですが、圓朝は、左京は結界を解く為に
宝珠を欲してるので唯を殺す事は無い、という事を指摘したので雅達の事にも気が回るはずですし。
微妙とか言い出せば、江戸の地下を流れる浄水路を通って城へと向かう妙は水中でも呼吸出来るのか、とかありますが。
むしろ最大の疑問点はアレです、涼が以前木刀で真剣を受け止めたのと同様、左京の真剣を扇子で受け止める唯。
もはやココまで来ると「その扇子どんな超合金やねん」とか突っ込む以前に、避けずに受け止めようとしたその根性を買う。
左京の用意した茶菓子を頂く圓朝と唯は妙に和みました、唯に関しては素になって食べ過ぎてたものの、仲間意識や情を
嫌う左京が茶菓子に毒を入れなかったのが偉いというか、まさかこんな所で正々堂々としてるとは思いもせず。
ところで今回左京が雅達の名前をフルネームで呼んでいて気付いたんですが、小石川 鈴、ひょっとして鈴の苗字が
小石川なのは、やっぱり小石川診療所から来てるんでしょうか、丁度鈴の能力に治癒関係のモノもあるわけですし。
五不動や小塚原やらと合わせて、名前一つに深い設定を持たせてるのは単純に感心しました。
ペリーやら織田をコケにしてるとしか思えない描写をする割りには、歴史的建造物等に関しては敬意を払ってるなーと。



落語天女おゆい   第12話 「信じる言葉 ふれあう心」
(C)桂歌若プロジェクト・落語天女製作委員会

最終回、恐ろしく神作画な事も相俟って非常に良い感じでした、てか冒頭の倒れてる唯が美人すぎて何事かと。
構成も前半が左京との決着、後半がエピローグ + 後日談という個人的に好ましい振り分け方だった事もあり、ホント
上手い具合に纏めてあるなと思いました、多少圓朝達との別れがあっさりしすぎてたきらいはありますけども。
まず左京との決着に関する感想なんですけど、強いて言えばもう少し左京の見せ場が欲しかったかなという気がしました。
人間が争う心を失う事はないので、人間が居る限り何度でも甦る旨のセリフを残し消滅する辺りは無難な最期だったので
特に語る事は無いものの、弟の右京を躊躇う事無く殺すという非情さを持ち合わせてるのに、どういうわけか唯の言葉に、
ウザイ理想論を語られてキれるという風ではなく気圧される描写が挿入されたり、今度こそ圓朝にトドメを刺そうとしたら
雅に阻まれたりと、神作画と真殿さんの気合の入った演技のおかげで印象は良かったものの意外に見せ場が無かった、
というのが少々残念かなと、折角弟を殺してまで江戸の結界を崩壊させようとしたんですからもう少し見せ場が。
ところで「実は妙が事前に雅達のロウソクをすり替えていた」という事実は、個人的には微妙かなーと。
単純に「妙が用水路を通ってきたのはその為か」というよりも、ソレっぽい描写すら無かったのに今回いきなりそういう
大事な事をサラっと言われても微妙というか、むしろ左京がマジに雅達の命を握ってた事実に驚く、という方が強かったり。
後半のエピローグと後日談は素直に良い感じでした、唯の落語を聞いて笑顔で別れるというのも良いですし、源内と晶の
作ったからくりに乗船した後で、各々親しくなった異性との別れの際の会話を思い出したり、というのも好印象。
個人的には活人剣の想いを涼に託した土方が一番良かったかなーと、現代で剣を振るう機会があるかどうかは別に。
鈴とポン太の別れも地味に泣けるモノがありましたし、晶が現代に帰る事でマジ泣きする源内も良好、からくりは一度
使うと壊れるので向こうでまた作るからと返す晶も偉いというか、江戸の材料で作れたならそら現代でも作れるわなと。
むしろ源内のからくりで元の時代に戻る事実にまず驚きました、宝珠は強制的に唯達を江戸に呼んだくせに帰りは自力で
現代に帰れとか色んな意味でエグイなと、まかり間違って源内が戦死したり材料が紛失したら未来永劫江戸に残留かよ。
で、現代での各キャラの描写は無難に良い感じでした、圓朝に貰った扇子を出す唯に「おめだるい…」で返す雅は神。
えー、この落語天女おゆい、正直面白かったです、放送開始前は「落語ておまw」とナメてかかってたんですが、実際
見てみれば作画は安定してるうえに綺麗、声優陣も基本的に安定、シナリオも王道ながら良い意味での王道なので熱い、
戦闘も日常描写も盛り上げ方が上手いと、終始楽しませて頂きました、個人的には今期の作品では一番かなと。
強いて希望を言えば、折角キャラも展開も良かったんですから、出来れば2クール…26話でなく24話で構わないので、
もっと色々見たかったなという気持ちがあります、特に唯と雅以外は主役として描かれるエピソード以外だとどうしても
印象が薄いので、唯と雅以外のキャラにもっと焦点を当てたエピソードが見たかったなーと。
あとは無難ながら、今回の描写を見る限り唯は少なからず圓朝に惚れてたようなのでその辺りを掘り下げたりとか。
何にしてもホント面白かったです、久々に毎週楽しみなアニメでした、唯の成長も分かりやすかったりで非常に良作。


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